2017神戸新聞杯レース回顧

17神戸新聞杯はダービー馬レイデオロが貫録の勝利をあげました!

秋初戦となるレースで、夏場での成長や春クラシック組のレベルを問われたレースでしたが、今までにない序盤からの先行策で2馬身差の快勝。菊花賞へは向かわず次走はジャパンカップを予定しているそうですが、3歳代表として堂々と古馬戦線に進むことができますね。

以下、古馬路線・菊花賞路線へのつながりを考慮したレース回顧を行っていきます。

レースラップ

12.9-11.8-12.2-12.4-12.1-12.3-12.3-12.2-11.9-11.3-11.4-11.8 (61.4-36.8-46.4=2:24.6)

最速地点 最高速度 失速度合
L3 高速 持続

隊列がすんなり決まったこともあり、最序盤はかなりのスロー。向正面からはアダムバローズが淡々としたペースを刻みました。

最速地点の入り口となる残り600からアダムバローズの手が動き始めました。見た目通りL3最速戦となり、ちょうど残り200で先頭に立ったレイデオロがここからスパートし、2着に追い込んできたキセキに2馬身差をつける快勝となりました。

予想結果

馬名 結果
キセキ 2番人気2着
レイデオロ 1番人気1着

もくろみ通りこの2頭がつよかったわけですが、後先が逆となってしまいました・・・。

完全に結果論ですが、2頭の馬連を勝っておくべきだったと反省しています。

各馬回顧

1着08レイデオロ

春は序盤は後方の位置取りとなっていましたが、今回は最序盤が遅かったこともありすんなりと4番手の外へ。道中は淡々と流れる中じっと待機し、直線に入ってから手が動き始めます。激しく追い出したのはL1のみで、その時点で粘るダンビュライトに並びかけていました。L1でムチが入るともうひと伸びし、後続を完封しました。

はっきり春からの進化が表れたのは序盤で、ペースが遅かったとはいえまさに好位と呼べるポジションを確保できました。

末脚の持続力は春からのこの馬の特長ですが、最速地点の反応もよくラストもしっかり伸びたように、スローの持続戦ならば世代ナンバーワンであることがはっきりとしました。

皐月賞は前半のペースが59.0で、これくらい流れると追走に苦労する分ポジションが後手に回り、トップスピードを持続させる形でも届きませんでしたが、ダービーや今回のように落ち着いた流れになれば、トップスピードの高さ・持続力ともに高いレベルのものを発揮できます。

ジャパンカップはキタサンブラックの作る流れに立ち向かうことになりますが、昨年のジャパンカップ同様のL3高速戦になれば十分にチャンスはあると思います。

世代レベルが心配されますが、キセキを完封したのはお見事で、この馬ならば古馬路線でも全くヒケはとらないです。

2着05キセキ

道中はいつも通り後方から。終始内を追走しましたが4コーナーで前のベストアプローチ・外のアドマイヤウイナーに囲まれる形となり、スパートのタイミングが難しくなりました。

直線に入って引き込み線狙いで最内に突っ込みますが、レイデオロの後ろに進路があると見るや一気に切れ込んでスペースを確保。そこからラストまで伸びはみせましたが、レイデオロと同じ脚が精いっぱいで2着確保がやっとという感じになりました。

4コーナーが狭いところを通したのがここ2戦とは違った点で、直線では上手く進路を見つけましたがその前から動いていくことができなかったのは少し誤算でした。

ここ2戦はL2最速戦で、最速地点からラストまでしっかりと脚を使えていましたが、今回はスパートが少し早かった分だけ最後の脚はあがってしまったのかもしれません。

レイデオロを除く春クラシック組には先着した通り、成長力はみせましたがラストの脚をみるにもう少し距離が短い方がいいのかもしれません。緩いペースの後方だったので、もっと爆発すると思いましたが案外だったので、新潟のようにそれなりに流れる2000前後の方に適性があるような気がします。マイナス12キロの影響がどこまであったかは分かりませんが・・・。

3着02サトノアーサー

道中はレイデオロの直後で、終始レイデオロの動きをみながらレースを進めました。4コーナーでの手応えはよくレイデオロにぴったりくっついて直線へ。そこからジリジリとレイデオロに離されていき、この馬自身も止まってはいないのですが内をすくったキセキにも差されて3着となりました。

トップスピードの高さはレイデオロとあまり差はなかったですが、持続力で明確に劣りました。こちらもこれまでにない先行力を見せたのはプラスで、キセキとの差は勝負にいった分の差。この2頭の能力はあまり変わらないと思いました。

能力は高いのですが、これといった明確な武器に乏しいディープ産駒という感じで、東でオールカマーに出走したステファノスのような器用貧乏になりそうな予感がします。距離はこれくらいでもスローならこなせましたが、やはり1800~2000のワンターン向きでしょう。

4着03ダンビュライト

スタートから積極的な構えをみせ、アダムバローズを行かせての2番手をキープ。直線入り口でアダムバローズに並びかけ抜け出そうとしますが、そこからはジリジリとしか伸びず。L1でレイデオロに並びかけられると苦しくなり、最後は失速してしまいました。

この馬は春の3連続3着が全て持続戦で、武器は末脚の持続力。今回も持続戦になりましたが、最後に苦しくなってしまったのは距離の影響でしょう。

皐月賞が平均ペースで外から動いて踏ん張れたように、全体スピードがあるタイプで1600~2000くらいの方が良さがいきるでしょう。どうしてもジリ脚なので、勝ち味に遅いタイプでしょうから、準オープンに回ってきたときも瞬発力勝負になりそうな流れだと危ないかもしれません。

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