セントウルSはファインニードルが1番人気に応え重賞初制覇。混沌とするスプリント界に新星が誕生しました!また、2着のラインミーティアがサマースプリントシリーズのチャンピオンになりました。直千特化型のイメージの強かった同馬でしたが、見事1200でも好走し栄冠を勝ち取りました。
スプリンターズSは勢力図がハッキリと見えてきませんが、ステップレースであるセントウルSで誕生した新星が一気にG1馬まで駆け上ることができるのか!?
スプリンターズSを占う意味でも重要なセントウルSのレース回顧となります!
レースラップ
12.2-10.8-10.8-11.1-11.1-11.5 (33.8-33.7=1:07.5)
最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
L4 | 超高速 | 失速 |
例年よりは失速度合が小さかったのは、前半のペースがあまり上がらなかったことが原因です。その割には道中がかなり縦長となって、先行集団と後方集団ではかなり流れの違う競馬になりました。
予想結果
印 | 馬名 | 結果 |
◎ | アドマイヤゴッド | 8番人気5着 |
◯ | ファインニードル | 1番人気1着 |
アドマイヤゴッドに関しては、各馬回顧でも書きますが完璧に乗ってくれたのでしょうがないと諦めがつきました。惜しかったなぁ・・・。
各馬回顧
1着 ファインニードル
ゲートを出て1歩目は遅かったのですが、二の脚がつきすんなり3番手に。そのまま3番手で内に構え、直線入り口まで我慢。直線を向くと前を行くフィドゥーシアとラヴァーズポイントの間を狙って抜け出し、そのまま勢い衰えず完勝でした。
水無月Sと同様に阪神で快勝でした。戦績からも直線の急坂を苦にしないタイプで、今回も最後まで脚色が鈍りませんでした。
水無月Sが1:07.1、セントウルSが1:07.5と高速馬場への適性も十分に示しました。北九州記念は直線の進路取りが上手くいかなかったもので、目下の充実度は目を見張るものがあります。スプリンターズSでも有力です。
2着 ラインミーティア
スタートが良く、直千競馬のような後方に構える競馬ではなくやや前目を追走。終始内にこだわり、ファインニードルが抜け出した後ろを縫って2着争いを制しました。
正直1200で好走するイメージがなかったので驚きの好走でした。直千では道中馬なりで進めるのでどうしても後方になってしまいますが、今回は前半のペースが緩かったこともあり、好位をとれたことが好走の理由かと思われます。鞍上が本当に上手に導きました。
スプリンターズSとなると、前半のペースがもう少し上がりそうで今回のような序盤のポジション取りは難しいかと思われます。ただ、ここまでの好走は7歳にして覚醒した感もあり勢いは不気味です。
3着 ダンスディレクター
いつも通りの後方ポジションから大外へ出して直線へ。いい伸びはみせましたが、わずかに2着には届きませんでした。
ダンスディレクターは前半で脚を使わされるとよくない馬ですが、今回はスローペースだった上に馬群が縦長となり、後方集団のペースは著しく遅かったです。前半無理しなければ、これくらいの脚は使える馬です。
スプリンターズSは道中下り坂で、どうしても序盤でなし崩し的に脚を使わされやすいので向いていない条件といえます。コーナーまで上り坂の京都で強いので、そこに出てくるまでは様子見です。
4着 メラグラーナ
こちらはダンスディレクターよりさらに後ろからレースを進めました。直線は馬群の中に入れ、一瞬だけ狭くなるシーンはありましたが2着争いが精いっぱいでした。
メラグラーナは前半ハイペース戦の方が得意な馬。今回は溜めすぎなくらい脚が溜まったので、着を拾う形の競馬ができましたがペースは向きませんでした。
高松宮記念、CBC賞はこの馬向きの展開でしたが惨敗。今回は向いてない流れで一定の結果。次走への判断が難しいところですが、個人的にはスプリンターズSの舞台設定は合っているので狙いたいと思っています。
CBC賞や今回の直線でもみせたように、あまり馬群に入れない方がよさそうなので内枠有利の中山ですが、外目の枠を引きたいでしょう。
5着 アドマイヤゴッド
スタートは普通でしたが、内枠を活かして先行策。直線も上手く外に出したのですが、最後の最後に伸びを欠き2着争いに敗れました。
北村友一騎手は本当に上手く乗ってくれました。もう少しペースが速く、なし崩し的な流れならあともうひと押しがあったかもしれませんが、絶対的な能力が少し足りなかったですね。ただ、ここ1年でだいぶ能力をあげてきたので、ここからさらに力をつけられればペース次第で重賞でも勝負になれる素材だと思います。
9着 フィドゥーシア
スタート直後は何が何でもという感じではなかったですが、ペースが遅かったので自然とハナに。上手くペースをスローに落とすことができましたが、直線で止まってしまいました。
この馬は長篠S、春雷Sとスローで強さをみせてきた馬で、ペース運びは上手くいったはずです。生中継をみていたときは、ペースが速くて止まったのかと思ったのですが、このペースであの失速は不可解です。あまり直線の坂がよくないのでしょうか。春雷Sは1200としては超スローでしたし、あまり坂適性は問われなかったと思われるので。
この馬に関しては、ラップ面からは凡走理由がちょっとわかりません・・・。