紫苑Sはディアドラが1番人気に応え重賞初制覇となりました!
ディアドラに加え、2着カリビアンゴールド・3着ポールヴァンドルが秋華賞への切符をゲット。一方、2番人気ルヴォワール・3番人気ホウオウパフュームは掲示板外に敗れました。
秋華賞に向けてつながるレースとなったのか、人気馬の敗戦の原因はなんだったのか。
レースラップから紫苑Sを振り返っていきます!
レースラップ
12.3-11.4-12.3-12.5-12.8-12.3-11.9-11.5-11.4-11.4 (61.3-58.5=1:59.8)
最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
L2 | 高速 | 超持続 |
昨年はミドルペースで2分を切る結果でしたが、今年は3秒ほどのスローバランスで2分を切る決着となりました。
ここ2年のエアレーション等の影響で時計のかかる馬場とは違い、普通の高速馬場でした。
開幕週の馬場傾向は、過去の結果をもとに推測するしかないのですが、今年はまた馬場の造り方を変えてきたのかなぁ・・・。読みが外れてしまったのは痛かったです。
予想結果
印 | 馬名 | 結果 |
◎ | 08ホウオウパフューム | 3番人気9着 |
◯ | 16ディアドラ | 1番人気1着 |
▲ | 10シンボリジュネス | 16番人気18着 |
△ | 02ブラックオニキス | 13番人気4着 |
△ | 04ガジュマル | 15番人気17着 |
ホウオウパフュームは突き抜ける魅力があったので本命にしましたが、そもそも3番人気では突き抜けてもあまりおいしくなかったですね・・・。
ディアドラから薄めに流すという方針もあったのですが、カリビアンゴールド・ポールヴァンドルは想定していた重い馬場ではいらないと思って切っていたので、どちらにしても当たりにはたどり着かなかったですね。
各馬回顧
1着 ディアドラ
スタートは普通に出ましたが、外の馬を行かせて中団待機。
8枠だったので終始外々を回す展開で、勝負どころでも追い出しを待って一番外から直線に向く形。かなりの距離ロスがありましたが、直線に向いてからは反応も良く、しかも最後までしぶとく伸びて1着をもぎ取りました。
各馬分析の際にも書きましたが、ベストはスローのL2戦で高速上がりだとなおよいタイプ。流れはこの馬にとってドンピシャでした。
それにしても、上手く立ち回った印象のある2,3着馬と対照的に大外ぶん回しで届いたのは、やはりこのメンバーでは一枚力が上だったといえます。
秋華賞はL3,L4最速戦が多く、持続力が問われやすい舞台なのですが、今回の競馬でも長く脚を使えていたのでチャンスはあると思います。ただし、メンバーが揃う中で再び大外からとなると少し足りないかもしれません。
2着 カリビアンゴールド
スタートよく2番手集団の内目を確保し、4コーナーでは上手く外に誘導。スムーズに抜け出して、やったか!と思わせる伸び脚をみせましたが、最後の最後でディアドラに捕らえられ惜しい2着でした。
この馬は中距離ではスイートピーS、かもめ島特別とL2高速持続戦で好走していたので、こちらも流れはベストでした。その中で鞍上の好騎乗もあり連対確保。
かもめ島特別では敗れたポールヴァンドルを逆転したのは、序盤の位置取りの差が大きかったです。
本番となると少し厳しいかな・・・とは思いますが、今回見せた立ち回りの良さは大きな武器で、秋華賞でも内枠を引いてスムーズに先行できるようだと面白いかもしれません。
3着 ポールヴァンドル
スタート自体は普通に出たのですが、先行他馬と比べると行き脚がつかず中団から。かなり狭いところを通っていたので勝負どころの動き出しがかなり難しかったと思いますが、うまくカリビアンゴールドの後ろを追走し、直線に向いたところでは前がオープンに。直線ではジリジリ伸びましたが、ディアドラに外から交わされるとともにカリビアンゴールドを捕らえるところまではいきませんでした。
この馬もかもめ島特別がポイントで、12.0-11.5-11.4-11.4と今回とほぼ同じ上がりラップでした。よって、ここでも好走できたのは納得です。
ただ、序盤の行きっぷりの悪さがカリビアンゴールドとの差で、多頭数のレースだと前目のポジションを取りきれないのかな、という不安があります。
また、カリビアンゴールドと最後の脚がほぼ一緒になってしまったので、2000はギリギリです。機動力の良さはあるので、こちらも秋華賞では内でじっとして前が空くか勝負する形ならワンチャンスはありそうです。
4着 ブラックオニキス
スタートはしっかり決めましたが、外の馬を行かして内で我慢する競馬。カリビアンゴールドが4コーナーで外に出していったスペースを上手く使い、直線の進路を確保しましたが伸び脚は上位勢には及びませんでした。
この馬は低速戦の方が良いので、この速い馬場で頑張った方です。もう少し序盤で位置を取っていたら面白い競馬ができたかもしれません。
本番ではハナを取るくらいの競馬を心がけて、自分から低速持続戦の形をとれれば穴候補。
5着 ライジングリーズン
前走の反省からか、今回は本来の後方待機策。4コーナーは内目でポールヴァンドルの後ろの位置をとり、追い出しを十分に待つことで前のスペースを確保。しかし、さすがにこのペースではギリギリまで我慢した分届ききりませんでした。
正直ペースが遅く、仕掛けもギリギリまで待ったので脚が残った印象が強いです。2000では普通に乗ってはやはり厳しく、切れもある馬ではないので、1600くらいでミドルペースで流れての持続~失速戦の方がいいでしょう。
6着 ルヴォワール
道中は後方。3コーナーから早くも手が動き出し、ディアドラの内を通そうとするものの前のサロニカも壁になり、勢いを削がれる格好に。立て直してディアドラの外から直線を迎えるもかなりジリジリした脚しか使えず掲示板外に敗れました。
各馬分析で危惧していた厳しい流れのレースにはなりませんでしたが、想像以上に手応えが悪かったです。瞬発力が足りないのが多頭数の競馬で露呈してしまいました。
ただ、4コーナーの不利も大きかったので、自己条件では見直せるところもあります。東京だと反応の悪さが仇となりそうで、中山でもう一度走るようなら。
9着 ホウオウパフューム
最後方集団まで控え、道中も我慢する形。4コーナーで仕掛けていきましたがジリジリとしか伸び脚をみせられず完敗でした。
この結果からも高速馬場では厳しいですね。圧巻だった寒竹賞もL1低速戦とトップスピードの質は全く問われないものでしたので、重い馬場向きだとはっきりしました。しばらく狙いどころはないですが、また年明けの時計がかかるようになった中山の馬場での巻き返しはありえます。