京成杯オータムハンデレース回顧

2017京成杯オータムハンデはグランシルクが優勝しました!

今年に入って全て馬券圏内も勝ち切るまでいかなかったグランシルクですが、ついに重賞初制覇となりました。この勢いで秋のマイル王まで登りつめることはできるのでしょうか!?

以下、京成杯オータムハンデのレースラップ、各馬回顧となります。

レースラップ

12.5-10.9-11.2-11.2-11.3-11.5-11.6-11.4 (57.1-34.5)

最速地点 最高速度 失速度合
L4 高速 超持続

ここ2年とは違い馬場も速く、マルターズアポジーがよどみないペースを作ったため、一貫したペースとなりました。これだけ息の入らないラップとなると、逃げ先行勢にはかなりつらいレースとなり、マルターズアポジー以外は差し追い込み勢が上位を占める結果となりました。

予想結果

馬名 結果
オールザゴー 14番人気10着
ウキヨノカゼ 5番人気14着
グランシルク 1番人気1着

見事に大外れでした。ここまで外れるとすがすがしい気持ちになりますね(笑)

なんといっても馬場の見立てが全く違いました。開幕週の難しさを改めて思い知りました。

各馬回顧

1着 グランシルク

中山マイルの内枠だったため、この馬としては前目の位置が取れました。3コーナーから早くも手が動き、コーナーでダノンリバティの外を回して直線へ。直線では1頭違う脚で上がり最速をマークし、完勝となりました。

重い馬場と軽い馬場、高速上がりと低速上がり、持続戦と失速戦、どのような条件でもそれなりに結果を出してきましたが、別馬のような突き抜け方を見ると、今回のようなスタートからゴールまで一息で走りきるレースがピッタリ合ったようです。

なかなかこのような条件は何度も訪れるものではないですが、マルターズアポジーも淀みない流れでかんばったようにペースを引き上げた方がいいタイプ。この馬が逃げてくれる展開なら、今後も似たような流れが発生する可能性があります。そういった意味では、マイルチャンピオンシップでもペース次第では有力でしょう。ペースが合わなくてもそこそこ走れるのは周知の事実ですし、これからも馬券には必ず入れておく馬というスタンスで付き合っていくことになるでしょう。

2着 ガリバルディ

道中はグランシルクのちょうど後ろの位置。コーナーではグランシルクが仕掛けていくのを待つ感じで、直線に入ってからグランシルクのさらに外を通してよく伸びました。

この馬の好走は驚きです。重賞勝ちの16中京記念は遅い流れからのL3高速失速戦。今年に入ってからも唯一好走した大阪城SはL2超高速失速戦。そこまで持続力があるタイプとは思っていなかったので、この条件で来るとは思いませんでした(一応2度目の1000万勝ちはL3高速持続戦でしたが)。

今年掲示板外に敗れたレースは低速戦でしたので、高速戦巧者なのでしょう。また、内枠では必ず馬券になっているそうで、枠順にも恵まれた結果といえます。

マイルチャンピオンシップの方が条件的には向いていそうで、昨年も最速上がりを繰り出しています。内枠を引いたら穴候補になるかもしれません。

3着 ダノンリバティ

こちらはグランシルクの2馬身前あたりを追走。3コーナーで激しく手が動き、グランシルクに並びかけられますが併せるようにして直線へ。グランシルクの勢いには完敗でしたが、最後までジリジリと伸びて3着を確保。

この馬は新潟が得意な馬で、最高速度は上がった方がいいタイプ。あまり上手に立ち回れるタイプではないので、コーナーでは上手く加速できていない印象でしたが、直線の入り口ではグランシルクと一瞬脚色が一緒になったように、加速がつけば最後までしぶといタイプです。

コーナー比率の高い中山で好走したのは、一定の進歩を見せたといえます。夏場は毎年馬券になっているので、暑い季節の方が走りやすいのでしょう。京都のイメージはあまりないですが、下り坂から動いていく形がとれれば今のマイル路線なら十分チャンスはあります。

4着 マルターズアポジー

前走・関屋記念のようなロケットスタートとはなりませんでしたが、内のボンセルヴィーソが行く気をみせなかったので楽にハナへ。レースラップの通り1度も緩めることなく直線へ向かい、前の3頭とは離されましたが先行馬では唯一掲示板に乗るレースとなりました。

これは強い競馬でした。関屋記念も淀みない競馬ではありましたが、今回はそれよりはるかに厳しいペースを自ら演出。それでも最後まで踏ん張りました。

小倉大賞典でもそうでしたが、自ら厳しいレースを作り出して後続の脚を削ってしまうレースがあっています。ハイペースに強い逃げ馬です。距離も1600~1800がベストでしょう。

マイルチャンピオンシップでも有力だと思います。京都は向正面に坂があるので、ここをどうやりすごすかが焦点となりますが、直線は平坦ですし、厳しいペースを作れる逃げ馬は少ないので玉砕戦法を取られない限りは確実に自分のペースが作れます。

秋のG1に向けては一番楽しみな競馬ができたと評価します。

5着 トーセンデューク

道中は後方2番手。コーナーでは内2頭目を通し直線へ。かなりごちゃついた直線だったのですが(マイネルアウラート、ロサギガンティア、ウキヨノカゼ、オールザゴー、ブラックスピネルの5頭は進路がふさがりました)、この馬はタイミングよく間隙を縫うことができました。

トリトンSがレコード決着となる速い馬場でしたが、これを後方から差し切ったようにハイペースで高速馬場が得意な馬です。そういった意味では今回は流れはピッタリでした。隙間を上手く通せたのは運も良かったですが、復帰後冴えた競馬が目立つ三浦皇成騎手の好騎乗もありました。

この馬はツボがかなり狭そうなので、高速馬場でレースが流れそうなときだけ狙えばいいと思います。スローのレースはノーカウントでいいので、スローで人気を落とした時が恰好の狙い目です。

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