マイルCS個別分析第2弾は3年前の皐月賞馬にして、昨年のこのレース2着馬イスラボニータです。
3歳時は皐月賞・セントライト記念に勝ち、ダービーでも2着とクラシック路線を先頭で歩んできましたが、ここ1年半は完全にマイル以下にシフト。
安田記念では2年連続で結果が出ませんでしたが、その他のレースではオール連対と安定感は抜群です。
今年も京都マイルコースのマイラーズCを勝っており、皐月賞以来なかなか手の届かなかったG1タイトルを久しぶりに勝ち取りことができるのか!?
それでは、イスラボニータの近3走ラップ、好走時ラップ、マイルチャンピオンシップにむけてのポイントです。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/10/21 | 富士S | 東京 | 1600 | 4 | 2 | L3 | 高速 | 超失速 |
17/06/04 | 安田記念 | 東京 | 1600 | 1 | 8 | L3 | 高速 | 超失速 |
17/04/23 | マイラーズC | 京都 | 1600 | 2 | 1 | L2 | 超高速 | 持続 |
(富士Sは不良)
ここ3走ともエアスピネルと対戦し、1勝1敗1痛み分けといった感じの成績になっています。
富士Sは馬場が悪い中、4コーナーからエアスピネルが一気に出し抜けを狙った競馬。12.0-11.2-11.2-12.6とこの馬場にしては速い上がりが2連発しました。エアスピネルには悪い馬場でのトップスピードの高さで劣りましたが、それでも2着は確保するあたり、この馬の安定感はさすがです。週末の雨がどうなるかで変わってはきますが、マイルチャンピオンシップにはあまりつながらないとみて参考程度に。
安田記念は久しぶりに崩れたレース。外枠かつさらに外にロゴタイプがいたこともあり、序盤からポジションをスムーズに取りきれなかったのが敗因とみています。2年連続で安田記念では馬券圏外になっていますが、どちらもL3から速い時計が要求され、最後は失速戦というかたちでした。このパターンとの相性はよくないのでしょう。
マイラーズCはエアスピネルを封じ切った競馬。これは47.4-44.8とかなりのスローで、上がりも11.4-11.3-10.8-11.3と全体に速い中でL2地点で10秒台の脚が試された競馬。仕掛けが遅い中での瞬発力勝負ではエアスピネルより一枚上手でした。
好走時ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
16/12/24 | 阪神カップ | 阪神 | 1400 | 2 | 2 | L2 | 高速 | 超失速 |
16/11/20 | マイルチャンピオンシップ | 京都 | 1600 | 2 | 2 | L4 | 高速 | 失速 |
16/10/22 | 富士S | 東京 | 1600 | 4 | 2 | L3 | 高速 | 失速 |
4~6走前がすべて2着なので、これらを振り返っておきます。
阪神カップはデビュー後初の1400。1400では平均ペースといっていい流れをきっちり先行し、L2地点で鋭い脚をみせました。最後は失速戦で踏ん張りましたがシュウジにゴールまでねじ伏せられたという競馬。初の1400でも楽に好位につけられるのはさすがに競馬センスですし、L2地点では鋭い脚を一瞬ですが使えました。ある程度流れる中でも一瞬の切れ味をみせられるのがこの馬の武器となります。
昨年のマイルチャンピオンシップはご存知の通り、かなり後味の悪い競馬になってしまいました。この馬は直線では外に出していたので、一瞬の脚からL1は減速戦を粘るといういつもの競馬ができました。ただし、ネオリアリズム・サトノアラジン・ディサイファと大きな不利を受けた馬に比べるとラストの伸びは劣っていましたし、あんな競馬にならなければ着順は変わっていたのではないでしょうか。冷静に振り返ると、このレースはミッキーアイルが早めに仕掛けてのL4最速戦で、持ち味である一瞬の反応があまり活かされない競馬でした。不利を避けられたからこその2着という評価をしたいです。
16富士Sについては、東京マイルの典型的な流れ。L3最速戦でヤングマンパワーに屈しました。それでも2着に入る辺り、絶対能力の高さは素晴らしいですが、仕掛けを待つ形にならないとこのレベルでも2着どまりとも言えそうです。
マイルチャンピオンシップにむけたポイント
現状評価:△~消し
過去レース分析ページ、エアスピネルの個別分析ページでも書きましたが、今年もマルターズアポジーが流れを作り早めスパートのレースになりそう。L2最速の一瞬の切れ勝負になったマイラーズCではエアスピネルに先着しましたが、ロングスパート戦ではこの馬の長所は活きないと思います。
それでも、先行力や器用な立ち回り、苦手な流れでも崩れきらない能力の高さは間違いないと思いますのでヒモ候補にはなると思います。オッズ次第では相手として買うという感じでしょうか。この条件では強くは推せません。