春はすみれSを制し、皐月賞でも4着と好走。春の2冠に出走した実力馬クリンチャーがセントライト記念に出走予定です。
皐月賞は距離が短く高速馬場にも不安がありましたが、低評価を覆す好走。一方、ダービーではこの馬の良さが全く発揮できずに大敗してしまいました。菊花賞は春から目標としていたレースですし、トライアルのここでも皐月賞の借りを返し、気持ちよく大舞台へ向かいたいところです。
それでは、クリンチャーの近3走ラップ、好走時ラップ、セントライト記念にむけてのポイントです。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/5/28 | 日本ダービー | 東京 | 2400 | 9 | 13 | L2 | 超高速 | 持続 |
17/4/16 | 皐月賞 | 中山 | 2000 | 13 | 4 | L3 | 高速 | 持続 |
17/2/26 | すみれS | 阪神 | 2200 | 5 | 1 | L3 | 低速 | 持続 |
アルアインの各馬分析でも触れましたが、ダービーは空前の超スロー。しかも仕掛けどころまで遅く異例の超高速戦。ペースを作る一翼を担っていたクリンチャーですが、スタートがそこそこで内枠が仇となり、前に行けず。外からまくっていく馬がいたこともあり、直線ではちょうど真ん中くらいのポジションまで下げてしまいます。切れ味勝負では分が悪く、直線でも見せ場は全くありませんでした。
皐月賞は外枠から2番手集団にとりつき、早めに動いて直線では先頭に立ちます。トップスピードで分が悪く3頭に先着を許しますが、混戦の4着争いを制す形に。
すみれSは馬場が重い中での1戦でしたが、タガノアシュラの2番手をとり61.3のほぼ平均ペースに。12.1-11.8-11.9-12.3というトップスピードが要求されない形の持続戦となりましたが、4馬身差の快勝。低速持続戦の適性の高さを存分に見せたレースでした。
好走時ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/2/26 | すみれS | 阪神 | 2200 | 5 | 1 | L3 | 低速 | 持続 |
17/1/28 | 未勝利戦 | 京都 | 2000 | 14 | 1 | L2 | 低速 | 持続 |
未勝利戦は単勝244倍というとんでもない低評価でしたが、それをあざ笑うかのような3馬身差の快勝劇。60.8-60.0の若干スローの流れを自ら作り出し、上がりは12.1-12.1-11.6-11.9。本仕掛けは遅かったですが、淡々とした流れからラストまでスピードを落とし切らずに走り抜けました。
セントライト記念にむけたポイント
本命候補筆頭の評価をしています。勝った2戦はいずれも圧勝で、どちらも低速持続戦。トップスピードははっきりいって並ですが、自ら平均ペースを作り出し、はっきりとした仕掛けどころを作らずに持久力を活かす形ならかなりの素質を秘めています。
セントライト記念は良の高速馬場でも、トップスピードが活きる形にはなりづらいですし、ダービーの失敗を受けて強気な競馬をしてくるでしょうから、素質がフルに活きる形になると考えられます。
スタート自体は早くない馬なので、皐月賞のように外枠から他馬に包まれずにポジションを取りに行くことができれば、なおいいです。アルアインには適性面で分の良い勝負ができるはずで、あとは鞍上が汚名返上の強気の競馬をしてくれることを期待します。