2018年6月10日の東京競馬場メインレースは、創設以来30年以上、6月東京開催で行われているG3エプソムカップです。
1984年の創設以来、6月・東京芝1800mという条件で変わらず行われている重賞です。昨今は、時期の変更が当たり前のようにありますが、イギリスダービーの開催地であるエプソム競馬場との縁でできた重賞なので、この時期はこれからも変わらないのでしょう。
創設から34回で6歳以上の勝ち馬が1頭しかいない(2009年シンゲン)のが特徴的です。これからの活躍が期待できる馬達の好走が目立ちますね。シンゲンも、休みが多かったのでキャリア14戦目でのエプソムカップ制覇でしたし。
今年はメイステークス1着・3着のダイワキャグニー・サトノアーサーの2頭が4歳の出走予定馬。どちらもクラシック戦線から活躍していた馬で、そろそろ初タイトルが欲しいところ。
そして、2年前のダービー以来となるスマートオーディンも出走予定です。今回と同じ条件の共同通信杯ではディーマジェスティ相手に完敗でしたが、2年のブランクを経て本来の豪脚を繰り出すことができるでしょうか!?
以下、過去10年の上がり傾向、私の過去予想、エプソムカップのポイントとなります!
過去10年の上がりラップ傾向
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
08 | L3 | 高速(11.1) | 超失速(1.5) |
09 | L2 | 高速(11.2) | 超失速(1.0) |
10 | L2 | 高速(11.3) | 超失速(1.1) |
11 | L2 | 高速(11.4) | 失速(0.9) |
12 | L3 | 高速(11.4) | 超失速(1.2) |
13 | L2 | 高速(11.2) | 持続(0.3) |
14 | L3 | 高速(11.2) | 持続(0.5) |
15 | L3 | 高速(11.2) | 超失速(1.0) |
16 | L3 | 高速(11.0) | 持続(0.5) |
17 | L3 | 超高速(10.8) | 超失速(1.3) |
(過去10年すべて良馬場)
(最高速度:~10.9は超高速、11.0~11.4は高速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0.3~0.5は持続、0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
ゴール前で大きく失速するレースが多いですが、決して前半が速いわけではないです。
ドスローにもなりづらいのですが、過去10年で前半1000m通過が一番速かったのが58.9(08,09,10,13)。このクラスの1800mとしては、これでミドルペースといった感じ。
では、なぜL1で大きく失速するのかですが、エプソムカップは中盤の緩みが大きいです。3ハロンずつ3つに分けると、真ん中の3ハロンは35秒台後半から36秒台となり、ハロン平均で12秒ペース。向正面の上り坂からコーナーにかけて、ペースが一度澱みます。
中盤でペースが緩むと、手ごたえ十分で4コーナーから直線に入れるので、早めにペースが上がります。L3最速6回に対し、L2最速が4回ありますが、L2最速戦でも一番加速度が大きいのはL3というのがほとんど。2009年の上がり4ハロンが11.9-11.3-11.2-12.2、2010年の上がり4ハロンが12.0-11.5-11.3-12.4とL3地点からスピードが上がっていることがわかります。
残り600からスピードが一気に上がるので、さすがに最後の1ハロンは苦しくなります。これが、L1地点で大きく失速する理由です。
エプソムカップは基本的にL3地点からスピードが上がる、600mのトップスピード戦で、L1地点で大きく減速するなか踏ん張れる馬を狙うのが正しいアプローチです。
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過去の予想結果
年 | 本命馬 | 結果 |
16 | マイネルミラノ | 6番人気3着 |
17 | ベルーフ | 10番人気11着 |
マイネルミラノは、早めスパートからL1踏ん張るレースが得意ですので、エプソムカップのラップと親和性が高い1頭です。さすがに年齢を重ねた分、前半からペースを上げられなくなってきていますが・・・。
ベルーフは、L1で大きく失速するレースでしぶとく脚を伸ばすタイプでした。ただ、前半要素が足りず、前残りとなった昨年のエプソムカップで厳しかった模様です。
エプソムカップのポイント
L3高速失速戦になりやすいので、まずはL3高速失速戦の好走実績がある馬を探したいです。
今年は例年以上に馬場が軽い状態をキープしていますが、安田記念をみても内側はさすがに悪くなってきました。今週は雨が降る可能性が高く、どれくらいのスピードが出るのか、土曜日の競馬をしっかり観察する必要があるでしょう。
特注馬は当然、L3高速失速戦に良績がある馬となります。東京での3勝はすべてL3高速戦で、長めから速い脚を要求されるレースに強いです。
一度だけ東京のL3高速失速戦で大きく敗れているのですが、わりと特殊な流れのレースだったうえに1600万にしては好メンバーでしたので、ここに目をつぶって指名してみます。
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