2018年5月20日の東京メインレースは、牝馬クラシック2冠目となる樫の女王決定戦・G1オークスです!
3歳牝馬には過酷な距離である2400mで争われる1戦ですので、波乱も起こりやすいレースです。しかし、近年は1番人気が強く、2013年以来は3着以内、2014年以来は連対、そして2016年からは連勝と、上位人気馬が人気に応えるケースが続いています。
過去10年の勝ち馬は、前走桜花賞が8頭と圧倒的で、忘れな草賞組が2頭、フローラステークス組が1頭となっています(足すと11頭になるのは10年の1着同着があるため)。
今年は桜花賞1~5着馬に、フローラステークス・忘れな草賞勝ち馬が揃い、フラワーステークス勝ち馬も直行で出走予定。豪華なメンバーでの1戦となりそうです。
果たして、アーモンドアイがジェンティルドンナ以来の春2冠となるでしょうか。ラッキーライラック・リリーノーブルといった実績馬が巻き返すのか、それともサトノワルキューレ・カンタービレ・オールフォーラヴのオークス一本にかけてきた馬達の戴冠となるか、非常に楽しみなクラシック2冠目になりそうですね。
以下、過去10年の上がり傾向、私の過去予想、オークスのポイントとなります!
過去10年の上がりラップ傾向
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
08 | L3 | 高速(11.3) | 超失速(1.3) |
09 | L2 | 高速(11.1) | 失速(0.9) |
10 | L2 | 低速(11.5) | 失速(0.9) |
11 | L2 | 低速(11.5) | 持続(0.5) |
12 | L2 | 低速(11.8) | 超持続(0) |
13 | L2 | 低速(11.8) | 超持続(0.1) |
14 | L2 | 高速(11.3) | 持続(0.5) |
15 | L3 | 高速(11.3) | 失速(0.6) |
16 | L3 | 高速(11.4) | 超持続(0.2) |
17 | L2 | 高速(11.2) | 持続(0.4) |
(08,10は稍重)
(最高速度:11.0~11.4は高速、11.5~11.9は低速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0~0.2は超持続、0.3~0.5は持続、0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
牝馬戦らしく、最速地点は遅めのL2が7回と最多ですが、よくある牝馬限定戦と少し異なるのは失速度合です。
瞬発力を活かすタイプが多い牝馬戦では、ギリギリまで溜めてL2地点で末脚を爆発させて一気に加速するかわりに、L1地点では失速幅が大きくなりやすいです。道中がスローだと最後まで脚がもつ場合もありますが、そのケースでは脚を余している馬が多くいます。
しかし、オークスは中団からの差しが決まりやすいように、脚を出し切っての持続戦となります。特に2011年以降は、一番L1で落ち込んだ2015年でも0.6しか落としていません。
よって、近年のオークスで求められる資質は、瞬発力よりも11秒台前半を3ハロン続ける持続力になります。
以前より持続戦よりになっているのは、距離に自信がある馬の出走が増えてきたからだと思われます。世代ごとのメンバー構成によって影響を受けるデータではありますが、近年はオークスの前走が桜花賞だった馬が減ってきています。
過去10年のオークス出走馬のうち、前走が桜花賞だった馬の頭数推移は以下の通りです。
11→7→12→7→9→8→5→13→6→5
15年だけは、ほぼ桜花賞組でのレース(勝ったのは桜花賞非出走組のミッキークイーン)でしたが、近年は出走頭数の3分の1以下まで桜花賞組が減っています。今年も回避予定のスカーレットカラーを除くと、1~5着馬と7着レッドサクヤの6頭しかエントリーしていません。
特に最近は、馬主グループでの使い分けが進んでいること、デムーロ騎手・ルメール騎手の存在、間隔をあけてレースを使うのが主流になっていることから、中距離型の牝馬は桜花賞に目もくれず、最初からオークス狙いになっています。
そして、そうした馬が増えてきたことから、道中はスローでも脚をギリギリまで溜めず、長く脚を使うような競馬になりやすいのではないでしょうか。
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過去の予想結果
年 | 本命馬 | 結果 |
16 | ゲッカコウ | 15番人気17着 |
17 | アドマイヤミヤビ | 2番人気3着 |
16年は、中距離持続戦型のゲッカコウとシンハライトのワイドがメイン馬券でしたが、ゲッカコウではスピードが足りませんでした。持続戦型を狙うのが筋ですが、馬場が軽くなりやすいオークスでは、中間速~低速の持続力ではダメで、高速持続戦への適性が重要となります。
17年はアドマイヤミヤビを早くから狙っていたのですが、モズカッチャンが予想以上に強かったですね。
オークスのポイント
週末の天気がだいぶ怪しいです。ヴィクトリアマイルが、雨天でも時計的な影響が全くなかったように今の馬場は絶好ですが、さすがに土日ともに雨が降り続くと・・・。
天気予報には十分に気をつけましょう。
良馬場前提で話をすると、高速のトップスピード持続戦になれば、アーモンドアイとサトノワルキューレで決まりだと思います。天気が微妙なので現時点でははっきりとはいえませんが、高速馬場のままレースを迎えるのであれば、この2頭の馬連ワイドにぶっこむつもりです。
3頭目の候補となると難しいですが、桜花賞組はある程度序列が決まっているので、その中で適性による多少の変動があるかどうか。
というわけで、現状でオークスの特注馬はいません。明日以降、有力馬の前走を振り返っていきますが、そこで少しずつ各馬について触れていこうと思います。
明日以降、注目馬を中心に出走予定馬の戦績を振り返っていきます。