2018年8月12日の新潟競馬場メインレースは、長い直線を存分に使った超高速マイル重賞・G3関屋記念です!
右回り時代ですが、1999年にリワードニンファが日本で初めてとなる1分31秒台で勝った、由緒正しき高速決着マイルレースです。
コース改修後、一番時計がかかった2010年(勝ち馬レッツゴーキリシマ)で1:32.9。天気に恵まれてパンパンの良馬場で行われやすいレースで、32秒台は当然、31秒台の決着でも驚かない高速馬場でのレースとなります。また、新潟マイルは直線を走る割合が高いので、そういった意味でもスピードが出やすいです。
登録メンバーには、ウインガニオンとショウナンアンセムの逃げ馬2頭の名前が。どちらもハイペースに引き上げて逃げるタイプではないですが、序盤からスローということはなさそう。今年も酷暑の中、高速決着の熱い戦いが期待できそうですね。
以下、過去10年の上がり傾向、私の過去予想、関屋記念のポイントとなります!
過去10年の上がりラップ傾向
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
08 | L2 | 超高速(10.0) | 超失速(1.9) |
09 | L2 | 超高速(10.7) | 超失速(1.0) |
10 | L2 | 超高速(10.3) | 超失速(2.0) |
11 | L2 | 超高速(10.9) | 超失速(1.2) |
12 | L2 | 超高速(10.4) | 失速(0.9) |
13 | L2 | 超高速(10.8) | 超失速(1.2) |
14 | L2 | 超高速(10.8) | 超失速(1.3) |
15 | L2 | 超高速(10.7) | 失速(0.7) |
16 | L2 | 超高速(10.8) | 超失速(1.2) |
17 | L2 | 高速(11.0) | 超失速(1.2) |
(09,14は稍重)
(最高速度:~10.9は超高速、11.0~11.4は高速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
新潟外回りなので、L2超高速超失速戦がデフォルトの流れになります。600mの長さを誇る直線があるので、トップスピードに乗せたいL2の前に十分の助走区間があります。そのため、新潟外回りでL2以外になる流れはほとんどありません。
レースの流れが偏る特殊なコースですが、L2地点でのトップスピードに意識を取られてはいけません。例えば、10年の勝ち馬レッツゴーキリシマは、それまで一度も34秒台前半の上がりタイムを計測していませんでしたが、10.6-10.3-12.3と10秒台の上がりを2ハロン並べての逃げ切り勝ち。この年は48.2-44.7と極端なスローペースでしたが、トップスピードがあるとはお世辞にも言えないタイプのレッツゴーキリシマでも、時速70㎞のスピードで走れています。
このように、新潟では他の競馬場でのトップスピードはほとんど意味を成しません。オープンクラスの馬であれば、アクシデントがない限りL2の最高速区間でスピードを出すことは可能です。
そのため、ポイントとなるのはL2地点ではなくL1地点。直前のL2区間でものすごいスピードを出力するので、ラスト200はガス欠の状態で粘り込むことになります。
L1でいかに粘れるかが、新潟外回りで一番重要な資質になります。
もうひとつ、最近のトレンドを紹介しておきます。新潟マイルは600m直線→400mコーナー→600m直線というコースですが、近年は中間のコーナーでスピードが緩まなくなってきています。
以前(だいたい2012年より前)は、向正面で隊列が決まった後は、直線でのスピード勝負に備えてコーナーで12秒前後までスピードが落ちるというのが定説でした。
しかし、近年はコーナーで極端にスピードが緩まなくなっています。ここで緩めすぎると、後続の追走が楽になってしまうので、先行馬はコーナーでもスピードを落とさない方がいい、というのが徐々に浸透してきたのでしょう。
昨年も12.4-11.1-11.7-11.4-11.3-11.1-11.0-12.2と、コーナーでむしろスピードを上げたマルターズアポジーが逃げ切っています。新潟のコーナーはかなりきついカーブなので、ここでスピードが上がると、外の馬にとっては追走がきつくなります。
新潟マイルは外枠有利が定跡ですが(コーナーまでの距離が1800,2000よりきつく、小回りで窮屈な競馬を強いられるため)、コーナーでペースが上がるようならば、内枠の先行馬が走りやすい流れになります。
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過去の予想結果
年 | 本命馬 | 結果 |
16 | カレンケカリーナ | 15番人気14着 |
17 | ウキヨノカゼ | 11番人気10着 |
一筋縄ではいかない関屋記念ですが、馬券になった馬の名前を見ると、一定以上の実力馬がほとんど。それが、近走の不振などで人気を落としているというパターンが多いです。
ゴリゴリの穴馬を狙っていますが、紛れ自体は少ないコースなので、狙うならば人気を落としている実績馬の方がいいでしょう。
関屋記念のポイント
ウインガニオンとショウナンアンセム、前走逃げずに競馬ができたエイシンティンクルの3頭がハナ候補。
ウインガニオンは前走無理やり逃げた感じですが、あのレースを観る限りでは今回もハナは狙ってきそう。ゲートはさほど速くないので、ショウナンアンセム・エイシンティンクルとの枠順の関係も重要になってきそうです。
特注馬は、L1で最速地点から1秒以上ラップが落ち込む超失速戦に強い馬を指名します。不良馬場以外では、超失速戦ならばオール馬券絡みしている馬で、ラストで苦しくなった中を突っ込んでくるようなレースに期待したいです。
ただし、単純な実績だけだと最低レベルなので、適性は向いていても純粋に能力不足の可能性があります。この辺は、どこまで通用するか前日まで冷静に見極めたいところです。
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