チャンピオンズカップ出走馬分析第4弾はアウォーディー。
妹アムールブリエ、弟ラニと違い芝向きと思われるジャングルポケット産駒のため、長らく芝のレースを使われていましたが、5歳秋にダートに転向すると1年半ほど負けなしの6連勝で一気にダート界の主役に躍り出ました。
今年はドバイで5着と善戦した後は、大井でG1を2回使って3着4着。年齢的にも使えるレースは残り少ないでしょうが、これだけの馬がG1タイトル1つだけは寂しいですね。なんとしても複数のG1タイトル、そしてJRAのG1を手にしたいところです。
チャンピオンズカップは昨年1番人気で臨むも、惜しい2着。ダート無敗が止まったレースでもあります。先行馬には厳しいペースでしたがよく頑張りましたし適性はありそうで、今年も期待できるのではないでしょうか。
それでは、アウォーディーの近3走ラップ、好走時ラップ、チャンピオンズカップにむけてのポイントです。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/03 | JBCクラシック | 大井 | 2000 | 1 | 4 | L2 | 低速 | 持続 |
17/06/28 | 帝王賞 | 大井 | 2000 | 1 | 3 | L2 | 低速 | 失速 |
17/03/25 | ドバイワールドカップ | メイダン | 2000 | – | 5 | 不明(ラップあり) |
(JBCクラシック・帝王賞・ドバイワールドカップは重)
今年はドバイ挑戦もありましたが、国内に戻ってからもイマイチな競馬続き。
JBCクラシックは12.1-12.5-13.1-12.2-12.5とL5最速ですが、L3のコーナーでかなり緩んで再加速と実質的にはL2最速戦。アポロケンタッキーに敗れた16東京大賞典もL2最速戦で、直線で軽い加速力を持っている馬ではありません。これは芝時代からみせていたもので、スローペースの直線だけの勝負だと甘いところがあります。
帝王賞もL2最速戦で伸び悩んだ感じ。ソラを使う馬で早めに抜け出せない弱点がありますが、この弱点のためにスローペースで自分でペースを引き上げる競馬ができません。自ら動いて早め先頭に立つと走るのを止めてしまうかもしれませんからね。緩いペースは嫌だが、自分からペースを作れないというのはかなりのウィークポイント。
ドバイに関しては、ドバイ公式で各馬別ラップが発表されているのでこれを参考に。2ハロンごとのラップになりますが、25.46-23.34-24.42-25.60-25.05という脚を使っています。勝ったArrogateはラストで23.82とハロン平均12秒を切る脚を使っていますが、ここまでの鋭い脚はアウォーディーには使えなかったということでしょう。アメリカのダート馬相手に厳しい競馬でしたが、この馬なりには頑張ったと思います。
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好走時ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
16/11/03 | JBCクラシック | 川崎 | 2100 | 2 | 1 | L4 | 高速 | 超失速 |
16/09/28 | 日本テレビ盃 | 船橋 | 1800 | 1 | 1 | L3 | 低速 | 失速 |
16/04/16 | アンタレスS | 阪神 | 1800 | 1 | 1 | L4 | 低速 | 失速 |
(JBCクラシック・日本テレビ盃は重)
今年の国内2戦のラップと比較していただくとわかりますが、最速地点がL3~L4とロングスパート戦で連勝していました。
16JBCクラシックは川崎開催。川崎はコーナーが急でL3~L2でスピードが緩んでL1で再加速するパターンが多いのですが、このレースはL4で11.8とかなり速い時計を刻んだため、11.8-12.5-13.1-13.2と終い2ハロンは13秒台とかなりの消耗戦になっています。このようなレースで前に馬がいてくれると力を十分に発揮できます。このレースはホッコータルマエという強敵がいてくれたおかげでソラを使う場面を最低限まで抑えられました。
日本テレビ盃は船橋らしいL3最速戦。これもモーニンが逃げてゴール前まで頑張ってくれたおかげで、最後までしっかりと走れました。
アンタレスSは48.3-12.1-49.5とやや前がかり、12.1-12.2-12.3-12.9という上がりで中盤から緩まずにゴールまでなだれ込む競馬でした。やはり長く脚を使う流れがよく、このレースもアスカノロマンが前で粘っていたためいい目標がありました。
好走時のレースからは、L4~L3最速の失速戦という早めから動き出すレースに強く、しかも勝ち切った時は目標となる先行馬がいることが必須といえそうです。
チャンピオンズカップにむけたポイント
現状評価:◎~○
ここ2戦の内容で、今回はさすがに1番人気にはならないでしょう。
しかし、大井の2戦はラップ適性的には不向きなレースでした。今回の舞台はL4最速戦になりやすいですし、早めに仕掛けたいテイエムジンソクという格好の目標もあります。
昨年のチャンピオンズカップは惜しい2着でしたが、L4高速超失速戦というピッタリな流れでしたが、ソラを使わないように先行するアスカノロマンをゴール前ではかったように交わした瞬間にサウンドトゥルーの豪脚にやられてしまいました。
サウンドトゥルーは追込馬ですので、道中の捌き次第では上手くいかない可能性もありますが、この馬は好位にはつけられるので前がふさがるなどのリスクは低いです。
昨年より強力な先行馬テイエムジンソクがいるおかげでレースはしやすそうですし、現状では本命評価筆頭としたいです。