チャンピオンズカップ個別出走馬分析5頭目は4歳代表ケイティブレイブ。
3歳時からダートでは安定して走っており、交流重賞でも好走していましたが、一線級との対決となった今年の帝王賞でまさかの差し切り。陣営が逃げにこだわっている中で、スタート失敗して終わった・・・と思わせてからの痛快な差し切り劇を演じてみせました。
G1タイトルを取って一皮むけたようで、秋2戦は勝ってはいませんが王道路線で3着2着と好走。ダートのトップクラスに7歳馬が多く残りの現役生活が短い中で、これからのダート界の主役を担う可能性が高い馬ですね。
中央G1の舞台で実績十分のベテラン達を負かして、世代交代を決定づけることができるのか!?
それでは、ケイティブレイブの近3走ラップ、凡走時ラップ、チャンピオンズカップにむけてのポイントです。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/03 | JBCクラシック | 大井 | 2000 | 3 | 2 | L2 | 低速 | 持続 |
17/09/27 | 日本テレビ盃 | 船橋 | 1800 | 1 | 3 | L3 | 低速 | 超持続 |
17/06/28 | 帝王賞 | 大井 | 2000 | 6 | 1 | L2 | 低速 | 失速 |
(JBCクラシック・帝王賞は重、日本テレビ盃は稍重)
近3走のローテはサウンドトゥルーと全く同じ。サウンドトゥルーの個別分析ページも参考になさってください。
JBCクラシックは惜しい競馬。外枠だったこともあり、先行できないとみるや中団前目の外に控える競馬。12.5-13.1-12.2-12.5とコーナーで緩む競馬でしたが、ここでじわっと押し上げて直線では鋭い脚を使って先頭へ。いい脚をみせたので勝ったかと思いましたが、外から惰性をつけて追い込んできたサウンドトゥルーの末脚に屈しました。ただし、ケイティブレイブ自身も直線の急加速地点でいい脚を使っていましたし、溜めれば切れる脚を使える馬です。
日本テレビ盃はモーニンを行かせての2番手。船橋に多いL3最速戦でしたが、12.9-12.4-12.4-12.5と加速力よりは末脚の持久力が問われた競馬。激しい叩き合いの中よく頑張りましたが、ゴール前で自身より後ろにいたアポロケンタッキーとサウンドトゥルーに交わされて3着。これも惜しい競馬でしたが、600mの末脚を求められた分少し苦しくなってしまったのかという印象。
帝王賞はスタートで失敗し後方の位置取り。この時点でもう終わったと思いましたが、12.3-12.6-12.2-12.8と直線で早くなる競馬で4コーナー中団から直線で鋭い脚を披露。L1で先行勢をまとめて交わす大金星をあげました。このレースも結果的に序盤で脚を溜められたのがよかったと思われます。ラスト直線での伸び脚はかなり鋭かったですし、実際この馬だけ36秒台で3ハロンを上がっています(36.5、上がり2位のクリソライトが37.9)。展開が結果的に向いたのですが、この直線での伸び脚をみると逃げにこだわるより脚を溜めた方がいいのではと思わされます。
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凡走時ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/05/20 | 平安S | 京都 | 1900 | 4 | 5 | L4 | 低速 | 持続 |
17/02/01 | 川崎記念 | 川崎 | 2100 | 2 | 5 | L4 | 低速 | 超持続 |
この馬に関しては今年の凡走ラップが重要なので、凡走時のレースを振り返ります。
平安Sは1900なので、ラップの割り方が難しいですが53.2-12.1-50.4とかなり前がかりのレース。終いも12.4-12.5-12.6-12.9と徐々に失速していくもので、3コーナーから強気に先頭に立ちましたが、最後はかなり苦しくなってしまいました。
川崎記念もL4最速戦。これもオールブラッシュの2番手からの競馬でしたが、早めに流れた分苦しくなってしまったようで、12.0-12.9-13.1-12.2という川崎らしいL1での再加速戦に対応できませんでした。
3歳時の実績からは後続を引っ張って渋く脚を使う馬のように見えましたが、4歳に入ってから一線級との競馬が増えてきたことで、この馬の本質がみえてきたようです。仕掛けどころが遅くなるレースで脚を溜めると鋭い脚を使うことができるのがこの馬の本来の武器で、川崎記念や平安Sのような全体が流れて仕掛けも早くなるレースは不向きです。
チャンピオンズカップにむけたポイント
現状評価:消し
今年のレース内容を見ると、L4最速戦になりそうな今回のチャンピオンズカップでは狙いづらいです。思い切って後方から脚を使う競馬をしてみれば面白いかもしれませんが、帝王賞やJBCクラシックはコーナーで一度緩んでのL2最速戦。使える脚はあまり長くなく、残り1000から下り坂が続き道中のペースが上がりやすい中京1800コースだと脚が溜まらないと考えます。
また、陣営はまだ逃げにこだわっている節もあり、今回も枠順次第では強気の競馬をする可能性も。3歳時はそれでよかったのかもしれませんgな、現在の適性をみると逃げが合っているとは到底思えません。
大井コースはL3が緩むのでかなりあっているコース。東京大賞典では大きく見直したいですが、ここでは買いたくありません。