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ホープフルステークスの個別出走馬分析は以下
ホープフルステークス個別分析第2弾の対象馬はルーカスです。
なんといっても全兄モーリスの存在から、デビュー前から大きな注目を集めた1頭です。
新馬戦で負かした相手は2~6着馬と最下位9着馬が勝ち上がっており、非常にハイレベル。そして前走東京スポーツ杯2歳Sはワグネリアンとの一騎打ちで盛り上がりました。結果は完敗でしたが2着は何とか確保し、賞金を加算してこの舞台へ。
偉大な兄は晩成タイプで、ルーカスもまだまだ素材だけで走っている印象ですが、ここで早くもG1勝ちとなれば、兄に近づける存在になりそうでレースぶりにも注目ですね。
それでは、ルーカスの全2走ラップ、ホープフルステークスにむけてのポイントです。
全2走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/18 | 東京スポーツ杯2歳S | 東京 | 1800 | 2 | 2 | L2 | 低速 | 超持続 |
17/08/20 | 新馬 | 札幌 | 1800 | 2 | 1 | L2 | 高速 | 持続 |
新馬戦のスタートはソロっと出た感じで、後方からの追走となります。
道中は単独で後方3番手にポジションしていましたが、残り700くらいから一気に進出を開始し、3コーナーでは先頭の2頭に並びかけます。一番外を回した上にコーナーでスピードが上がったために外に振られ、一気に交わすまではいきませんでしたが先頭に並んで直線へ。スパッと切れたわけではありませんでしたが、最後まで長く脚を使い先行馬を最後は1馬身半突き放してデビュー勝ちとなりました。
63.0-47.6と新馬の中距離戦らしいスローペース。仕掛けどころも遅く、12.6-11.9-11.4-11.7と4コーナーから直線の400mの勝負になりました。ルーカスが動いた地点はL4の中間あたりからで、ここで一気に先頭まで躍り出たので12.6-11.9と見た目ではまだスピードが上がっていないところでも1頭脚を使っています。
その上で直線ではトップスピード地点で鋭くは切れませんでしたが、L1地点での伸びは先行した2,3着馬と違うもの。新馬戦からは前半スローのロングスパートで最後まで脚を使えたことから、中間速の持続力の高さがうかがえます。
東スポ杯は二の脚が遅く最後方からの競馬に。馬群が大きく分断された競馬でしたが、すぐ目の前にワグネリアンがいたので、これを終始マークする形でレースを進めます。残り600地点でも先頭とは1.5秒ほどの差がある位置から直線へ。坂を上った後のL2地点でワグネリアンが鋭く切れて一気に先頭に立ちますが、こちらはじわじわとしか伸びず。最後まで必死に追いましたが、ワグネリアンとの差は詰まらず2着を何とか死守する形でのゴールイン。
ラップだけ見ると58.5-48.1とハイペース気味の競馬でしたが、7頭立てとしては異例ともいえるかなりの縦長で、ワグネリアンやルーカスの前半通過タイムは1分超え。12.3-12.0-11.8-12.0という上がりもL2地点の途中までは先行勢が作ったペースなので、ワグネリアンやルーカスの上がりラップはもっと速いものですが、正確な数値はわかりません。
見た目の印象ですと、ルーカスは11.5-11.5-12.0くらいの上がりを刻んで走っていると思われます。ワグネリアンはL2地点で確実に11秒台前半の脚を使っていますが、ここの瞬発力でルーカスは大きく劣りました。
新馬戦の内容と合わせても、瞬間の加速力・トップスピードの高さはあまり高くなさそうです。最後まで脚を伸ばしてはいるので、現状ではロングスパート向きでしょう。
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ホープフルステークスにむけたポイント
現状評価:▲~△
まだまだ完成されていない部分はあると思います。特に対ワグネリアンで大きく劣った、直線での瞬発力に関してはまだまだ改善の余地があります。
ただ、ホープフルステークスを占う意味では、あまりトップスピードの高さが重要にならないので十分カバーできると思います。
スローでL2最速の加速力勝負になると苦しいところはありますが、自分から長めのスパートをかけられそうな持続力があるのは中山向きといえます。
スタートにも課題があり、前半で大きく置かれる可能性もあるので強くは狙いづらいですが、ラストの急坂で前が止まったところを持ち前の持続力で1頭ずつ拾っていって、どこまで上位に食い込めるかというレースになりそうです。ヒモ候補としては消しづらいですが、本命にするほどの安定感は今のところ感じられないですね。