秋華賞出走馬分析1頭目は最重要ステップを勝ったことに敬意を表して、ラビットランを取り上げます。
Tapit産駒らしくダートでデビューしたラビットランですが、7月の中京で芝へ転身すると500万・ローズSと2連勝。一気に秋華賞路線の主役の座に躍り出ました。芝ではまだ底を見せておらず、破壊力抜群の末脚で一気にG1馬まで登りつめることができるでしょうか!?
それでは、ラビットランの近3走ラップ、秋華賞にむけてのポイントです。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/09/17 | ローズS | 阪神 | 1800 | 8 | 1 | L2 | 高速 | 失速 |
17/07/22 | 500万 | 中京 | 1600 | 4 | 1 | L2 | 高速 | 持続 |
17/05/21 | 500万 | 京都 | ダ1800 | 1 | 6 | L3 | 超低速 | 持続 |
ローズSは横山典弘騎手・カワキタエンカがスローに落とし切らない絶妙の逃げから、L2で一脚を使って抜け出しを図りましたが、ラビットランの末脚は強烈でした。ラスト失速でスピードが落ち込んだところを全く衰えないトップスピードでぶち抜きました。トップスピードの高さと持続力の両方を持ち合わせる、後半型としての質の高さを見せつけました。
その片鱗を見せていたのが、初芝だった2走前。これはややスローで、高速上がりからラストも落ちきらない競馬でしたが、最後方から直線だけでごぼう抜き。エンジンがかかってからのトップスピードの高さもそうですが、トップギアに入ってしまえば最後までスピードが落ちきらない持続力の高さが光ります。
3走前はダート戦なので、簡単に。ラップだけ見ればハイペースですが、ダート戦としては平均的。勝負どころがないレースで、スピードが分散される形になっています。ラビットランは中団前目からの競馬でしたが、伸びもせずバテもせずといった内容。
ダートでの勝ち鞍もL1最速戦で、これは自分で作ったラップ。上手くエンジンをかけ切ればラストまで止まらないといった資質は、ダート戦でも見せています。逆に淡々と流れて4速5速での追走が続くとあまりよくないのでしょう。
秋華賞にむけたポイント
トップスピードの高さと持続力は文句なしで世代No.1でしょう。春クラシック組を上回るものはローズSで見せています。
課題はやはり1周戦。ダートとはいえ、1周戦で明確な加速地点がないレースでは苦しんでいます。秋華賞も過去レース分析でも書いた通り、牝馬限定戦にしては瞬間的なスピードの切り替えやトップスピードの高さは活きづらく、低速近辺の脚を長く使う必要があるレース。
この馬の武器は活かせないとみているので、人気次第ですが消しの選択肢は十分に考えられると思っています。