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2018京都記念有力馬分析その2(短評付き)

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 2018京都記念有力馬分析その1(アルアイン・クリンチャー・レイデオロ)はこちら

 京都記念の有力馬分析後編は、ディアドラモズカッチャンの4歳牝馬G1馬2頭と、昨年のエリザベス女王杯2着馬クロコスミアの牝馬勢を取り上げます。

 ジェンティルドンナ・ハープスターが1倍台で大敗し、ウオッカも苦しんだ一流牝馬にとって鬼門の京都記念。しかし、ブエナビスタは完勝していますし、ここ2年の2着馬はともに牝馬。決して牝馬だからダメというわけではなく、適性を持った牝馬なら十分に通用しています。

 今年の強力牝馬3頭(牝馬はプリメラアスールも出走します)は層の厚い4歳牡馬の頂点に立った2頭を破り、今年の主役に名乗りを上げることができるでしょうか!?

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ディアドラ

牝馬ながらタフさ・持続力が武器。牡馬混合戦は問題ないがスローペース不向きで。

近3走ラップ

年月日 レース名 コース 距離 人気 着順

最速

地点

最高

速度

失速

度合

17/11/12 エリザベス女王杯 京都 2200 4 12 L2 高速 持続
17/10/15 秋華賞 京都 2000 3 1 L4 超低速 持続
17/09/09 紫苑S 中山 2000 1 1 L2 高速 超持続

(秋華賞は重)

 オークス後、休みを挟んで3連勝で一気にG1馬の栄冠を勝ち取りましたが、エリザベス女王杯では疲れもあったか大敗してしまいました。

 そのエリザベス女王杯は62.0-12.8-59.5のスローの縦長を後方2番手から追走。4コーナーでは大外にとんでいかないようにソロっと回り、直線でもそこそこは伸びるも12着がいっぱいという競馬。12.2-11.6-11.2-11.6と仕掛けが遅く最後まで止まらない、典型的な前残りレースでしたので、ポジション負けの時点で厳しかったです。夏から4ヶ月連続の出走で、無理をしなかったようにも見えました。

 秋華賞はエリザベス女王杯とは真逆のタフなレース。59.1-61.1のハイペースで重馬場の影響もあり、上がりが12.1-12.5-12.1-12.4と超低速の再加速戦。3歳秋の牝馬にはまだまだ過酷な条件でしたが、後方からまくっていって1頭だけ最後まで脚を使い続けました。

 このレースはディアドラの独壇場でした。後方に控える競馬でハイペースに巻き込まれなかったとみる向きもありますが、1頭だけ全く違う脚を使っているので適性の差が際立った結果です。一般的にトップスピードやギアチェンジが優れている牝馬の中では、かなり異質なタイプと言ってしまっていいでしょう。

 紫苑Sは61.3-58.5とスローではありましたが、12.3-11.9-11.5-11.4-11.4と3ハロンの中間速持続戦といった感じで、トップスピードよりは持続力の側面が強いレース。

 2着カリビアンゴールドは内で立ち回って、3着ポールヴァンドルも馬群がきれいに捌けての好走でしたが、ディアドラは大外ぶん回しで差し切ってしまいました。基本的な能力の差もあったでしょうが、ギアチェンジを問われない持続戦が合っているということなのでしょう。

 オークスでも11.6-11.3-11.2-11.6と最後まで止まりきらない流れで、先行したソウルスターリング・モズカッチャンには離されたものの、軽い上がりの質が高かったアドマイヤミヤビと僅差の競馬になっていますし、ディアドラはエンジンがかかるのに手間取るものの一度トップスピードに乗ってしまえば長くいい脚を使えるタイプです。

 下り坂の扶助がある京都外回りコースはタイプ的にはピッタリですが、前が緩くなって仕掛けどころが遅くなると不発の危険も。今回はスローペース濃厚なので、少し厳しいかもしれません。前が早めに動いてくれるという条件がつくでしょう。

モズカッチャン

牝馬らしい素軽さが武器。エリザベス女王杯の再現を狙いたい。

近3走ラップ

年月日 レース名 コース 距離 人気 着順

最速

地点

最高

速度

失速

度合

17/11/12 エリザベス女王杯 京都 2200 5 1 L2 高速 持続
17/10/15 秋華賞 京都 2000 5 3 L4 超低速 持続
17/09/17 ローズS 阪神 1800 2 7 L2 高速 失速

(秋華賞は重馬場)

 ディアドラと同じハービンジャー産駒の牝馬ですが、こちらはいかにも牝馬らしい軽い末脚が魅力的な馬です。

 エリザベス女王杯が持ち味を存分に活かした競馬。スローで淡々と流れる中、先行して最内のポジションでじっと我慢し、12.2-11.6-11.2-11.6と直線勝負になった中で鋭い反応をみせて粘るクロコスミアを差し切り。

 インコースでじっと我慢して、直線の最速地点で鋭い脚を使う器用さが目立ちます。

 秋華賞は重馬場で、得意の軽さが活きるレースではなかったですが、先行して踏ん張って3着。ディアドラとは決定的な差をつけられましたが、リスグラシューとは僅差でしたし、得意とは言えない条件で走れたのは3歳牝馬の中で基本能力が最上位だったからでしょう。内枠を引けたのも良かったです。

 ローズSは休み明けで、得意の内枠から競馬を進めたものの今一つ。46.4-12.2-46.9と淀みないペースだったのも響いたのでしょうか。秋華賞は馬場が悪かったのでハイペースでも全体時計がかかりましたが、良馬場で走破タイムが速くなったときに課題を残しています。また、新馬から動いていた馬でもないですし、休み明けが合わないのかも。

 適性外の秋華賞でも好走したように現4歳牝馬の中でもトップクラスの力があるのは間違いありません。

 ただ、フローラS以降1枠→1枠→1枠→2枠→3枠と内しか引いていません。そして、内枠を活かしたインで溜めて、直線入口の反応で抜け出す競馬が大得意ですので、枠順にはかなり恵まれていると思います。

 京都記念に関しては10頭立てなので、ある程度外でも内に入れようと思えば入れられるとは思いますが、多頭数で外に入った時に持ち味を発揮できるのかは今後の楽しみでもあり不安要素でもあります。

 今回はスロー想定ですし、エリザベス女王杯と同条件なので普通に買いでしょう。軽さが活きる馬場の方がいいですが、秋華賞からもある程度までなら対応できそうです。

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クロコスミア

昨夏からの充実ぶりは本物。タフな馬場も問題ないが本質はスローの上がり勝負向き。

近3走ラップ

年月日 レース名 コース 距離 人気 着順

最速

地点

最高

速度

失速

度合

17/11/12 エリザベス女王杯 京都 2200 9 2 L2 高速 持続
17/10/14 府中牝馬S 東京 1800 5 1 L2 高速 持続
17/08/26 WAJS第2戦 札幌 2000 1 1 L4 低速 超持続

(府中牝馬Sは稍重)

 エリザベス女王杯、府中牝馬Sと◎を打って昨年は大変お世話になりました。

 エリザベス女王杯は伏兵クインズミラーグロが先手を主張したため2番手から。レースは一貫してスローで流れ、好位置をキープして直前で抜け出す形に。12.2-11:6-11.2-11.6と軽い上がり勝負をギリギリまで踏ん張っての2着好走。

 府中牝馬Sは単騎逃げ。前半1000mが61.9と遅く、12.5-11.2-11.0-11.5と直線入口から一気にスピードを上げて、最後までスピードを落とさず出し抜いた格好での重賞初勝利でした。

 この2戦は残り600までひたすらスローで我慢して、4角~直線入口で一気にトップスピードに持っていき、ラストまで落としきらずに走りました。前半のポジション差を活かして、高いギアチェンジ力とスピード持続力で粘り込むのが好走パターン。

 スローですとトップスピードの高さ、加速力、持続力が全て備わっている相当な能力の持ち主といえます。

 一方、3走前のWASJでは60.5-60.5の平均ペースで上がりも11.9-12.0-12.1-12.1と低速の持続戦。これで上がり最速で余裕の逃げ切りと、準オープンクラスではありましたがトップスピード要素が全く問われないレースでも好走しました。

 毎年夏から秋にかけての好走が目立つうえ、2歳時から北海道で良績がありますのでラップ以外の好走要因が多かったともいえますが、得意の流れでも走れたように基本能力の向上もみられます。

 重馬場でもローズSでシンハライトの2着があり、馬場悪化にも対応できます。3走前のような競馬もできますが、ベストはスローペースのラスト600m勝負ですので、ペースさえ落ち着いてくれればこのメンバーでもチャンスはあると思います。

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