2018年10月28日の東京競馬場メインレースは、古馬3冠ロードの幕開けとなる平成最後の秋の盾・G1天皇賞秋です!
3歳馬代表のワグネリアンが回避することになってしまったのは残念ですが、出走予定馬14頭(ワグネリアン除く)のうち8頭がG1馬。香港直行の可能性が高いと言われているディアドラが回避したとしても、出走馬の過半数がG1馬という超豪華な顔ぶれになりそうです。
世代バランスとしては、古馬路線の中心となるべき4歳馬からアルアイン・レイデオロ・キセキの3冠ホースが勢ぞろい。それに加えて1番人気の可能性もあるスワーヴリチャードと、万全の体制。さらに、非G1馬の中ではトップクラスのサングレーザー・ダンビュライトと隙のないメンバーになっています。
対する5歳馬は、宝塚記念で人馬ともに念願のG1タイトルを手にしたミッキーロケット、悩めるダービー馬マカヒキ、ドバイ勝ちが光るヴィブロスの3頭がエントリー。クラシックの時点では最強世代と言われていただけに、強い4歳馬を倒して世代の復権を果たしたいところでしょう。
フルゲートにならないのは少し寂しいですが、それを補って余りある密度の濃いメンバーですので、古馬3冠にふさわしい激戦を期待します!
以下、過去10年の上がり傾向、私の過去予想、天皇賞秋のポイントとなります!
過去10年の上がりラップ傾向
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
08 | L3 | 高速(11.3) | 超失速(1.3) |
09 | L3 | 超高速(10.8) | 失速(0.8) |
10 | L2 | 高速(11.3) | 失速(0.6) |
11 | L1 | 低速(11.8) | 超持続(0) |
12 | L4 | 低速(11.8) | 超持続(0) |
13 | L2 | 低速(11.5) | 失速(0.7) |
14 | L2 | 高速(11.3) | 失速(0.6) |
15 | L2 | 高速(11.1) | 持続(0.5) |
16 | L2 | 高速(11.0) | 失速(0.7) |
17 | L3 | 超低速(12.0) | 超失速(2.0) |
(17は不良、10は稍重、残りは良馬場)
(最高速度:~10.9は超高速、11.0~11.4は高速、11.5~11.9は低速、12.0~は超低速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0~0.2は超持続、0.3~0.5は持続、0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
最速地点・最高速度・失速度合ともに4パターンすべてあるという、バラエティ豊かな上がりラップの構成となっている天皇賞秋。
しかし、昨年はダート2100の勝ちタイムくらいの時計となる超極悪馬場。11,12はともにシルポートが前半1000mを57秒前後でぶっとばしたレースなので、それを除くと一定の傾向は見えてきます。
まず、東京のレースとしては非常に珍しくL2最速戦が優勢となっています。東京芝1600~2000mは、だいたいスローからミドルくらいのペースで流れるとコーナーを抜けた直後が一番速くなりやすく、残り200mまではトップスピードを維持してL1で失速するというレースになりやすいです。
そんな中で、天皇賞秋はハッキリとL2地点でのトップスピードが求められます。16年がわかりやすいのですが、60.8-58.5とスローペースで流れ、12.0-11.5-11.0-11.7と坂を登ってからの上部になっています。
通常の東京中距離戦のように、コーナーを抜けてから一気にギアがトップに入り、それをどこまでもたせるかというレースにはなりません。使える脚は短くてもよいので、徐々にスピードが上がっていく中で、L2地点でピリッとした瞬間の脚があるタイプの方がいいですね。
毎日王冠がL3最速のトップスピードを出し切る勝負になりがちなので、そことの出し入れも重要になってきます。
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過去の予想結果
年 | 本命馬 | 結果 |
16 | モーリス | 1番人気1着 |
17 | サトノクラウン | 2番人気2着 |
昨年に関しては、馬場適性一本での予想だったので参考にはなりません。サトノクラウンは良馬場であれば真っ先に消していました。
16年が会心に近いレースで、距離がどうかということで単勝3.6倍だったモーリスが自信の本命で、府中の軽い上がり勝負がベストのステファノスとの1点勝負。馬連は無理でしたが、厚く買ったワイドが的中してかなりホクホクになりました。
天皇賞秋のポイント
今年は豪華メンバーですが、主導権を取る馬がいないのは気になります。キセキの日経賞やスワーヴリチャードの大阪杯のようなマクリを除くと、逃げて向正面から3,4コーナーでも先頭に立ったことがある馬はヴィブロスしかいません。しかも、ヴィブロスが逃げたのは大敗したチューリップ賞だけ。(サクラアンプルールも3歳未勝利で1度逃げていますが、中山ダート1800なので参考外)
ノーザンファーム出身馬がたくさんいるので、この中のどれかがペースメーカーを務めるのかもしれませんが、どうみてもスローペース濃厚です。
府中の馬場は超高速状態なので、前半1000mの通過が1分かかるようだと超スローになりますね。
なかなかマクリきるのは難しいU字コースのレースなので、何かが動いたとしてもレイデオロのダービーのように逃げ馬を見る位置まで動くくらいで、ハナを取り切るようなレースにはならないでしょう。
ただでさえ動き出しの遅い天皇賞なので、今年は究極のトップスピード勝負になる可能性があります。先行馬でも33秒台の上がりは必須で、中団以降から差してくるならば32秒台の脚は絶対必要になるでしょう。
特注馬は、流れはピッタリと向きそうな古豪を指名します。すでにどの馬かばれている気がしますが、毎日王冠との出し入れという意味でも前走はちょうどいい負け方。ラストに落ち込むより最後まで落ちきらないレースの方がいい馬なので、スローで超高速馬場というのもいいですし、適性だけなら活きのいい4歳馬にも劣らないと考えます。
ただ、スワーヴリチャードは信頼度が高いですし、レイデオロも特に不満があるわけではないので、他馬の隙をつくようなレースをする必要はあるでしょう。そういった意味では、内枠がほしいですね。
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