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安田記念の前哨戦レビュー第1弾として、今回最多の4頭がステップとして選んだ京王杯スプリングカップを振り返ります。
1着ムーンウエイク、2着キャンベルジュニア、3着サトノアレスの上位勢に、今回の展開のカギを握る7着ウインガニオンの4頭が安田記念にエントリーしています。
デビューから休み休み使ってきたムーンクエイクは、初重賞挑戦となった京王杯スプリングカップでいきなりの重賞制覇。初めての1400で超高速馬場の府中でしたが、スピード負けすることなく1:19.5で駆け抜けました。
キャンベルジュニアは、昨年の京王杯スプリングカップから3戦連続二けた着順と不振が続いていましたが、今年は重賞2戦でともに2着。二けた着順でも1秒離されていなかったので、大きく負けたわけではなかったのですが、ここにきて状態が戻ってきたようです。
サトノアレスは、後方から鋭い脚を使ってはいるのですが、あと少し届かないレースが続いています。良馬場のワンターン戦ならば大崩れはないのですが、あともうひと押しあるでしょうか。
ウインガニオンは、誰もが認める夏のサウスポー。15年2連勝→16年3連勝→17年3連勝と、暑くなればなるほど力が出せる馬です。冬場は見せ場がありませんでしたが、京王杯スプリングカップで復調の兆しを見せています。一番力が出せる舞台設定で、実績馬に一泡吹かせることができるでしょうか。
以下、京王杯スプリングカップのレースラップおよび展開、安田記念に出走予定の4頭の個別分析となります。
レースラップ
12.3-10.9-11.0-11.2-11.2-11.2-11.7 (34.2-11.2-34.1=1:19.5)
最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
L4 | 高速(11.2) | 持続(0.5) |
(良馬場)
(最高速度:11.0~11.4は高速、失速度合:最速地点とL1の差が0.3~0.5は持続)
先行馬が多く1200型の馬もいたので、ハイペースの予感もありましたが、前半600m通過は34秒台でおさまりました。内に入った先行型スプリンター、トウショウピストとラインスピリットが積極的に出していきますが、トウショウピストがハナであっさり折り合いがつき、必要以上のハイペースにはなりませんでした。
そこからは緩むことなく、淡々と直線までレースが進みます。残り200までトウショウピストが粘りますが、ゴール前で様相が一変。2番手からのラインスピリットが予想以上に頑張る中、内から先行勢の外目から伸びたキャンベルジュニア、その直後にいたムーンクエイク、後方から追い込んだサトノアレスの順に3頭が突っ込んできて、この3頭がゴール前で前をかわしてゴールイン。
先行馬は、ミドルペースからL1まで11秒前半で走り、ラスト1ハロンで失速。差し馬はバランス的に前半はスローで、10秒台の脚を後半3連続させる究極のトップスピード持続力を求められました。
超高速馬場で行われた1戦で、物理的に速い脚を使えるか、そしてそれを600m持続させることができるかを強く問われたレースでした。
予想結果
印 | 馬名 | 結果 |
◎ | シュウジ | 8番人気8着 |
◯ | ダンスディレクター | 1番人気15着 |
▲ | ダイメイフジ | 9番人気17着 |
☆ | ビップライブリー | 10番人気13着 |
もう少し中盤が緩くなるとみて、高速馬場で実績があって、直線での瞬発力がある馬を中心に狙いましたが、淀みないレースになって後方から外々を回した馬は撃沈。ダンスディレクター・ダイメイフジはノーチャンスでした。また、ダンスディレクターに関しては、関東への輸送が響いたようですね・・・。
シュウジはいい具合で追走できたのですが、こちらはトップスピードが少し足りなかった印象です。
各馬回顧
1着05ムーンクエイク
スタートは可もなく不可もなく。先行集団から少し距離を置いて、早めから外に出して進路の確保を優先します。
直線序盤は馬なりで進め、坂をのぼって400のハロン棒を通過した辺りで追い出しを開始します。目の前にいたキャンベルジュニアは先に仕掛けていたので、L2地点で少し離され、後ろにいたサトノアレスにも瞬発力で劣ったため、残り200地点で並ばれます。
L1地点では少し苦しい展開に見えましたが、ここから粘り腰を発揮。キャンベルジュニアとサトノアレスに挟まれたポジションで勝負根性を見せ、2頭の間を割って出たところがゴールでした。
高速馬場でのトップスピード持続力が非常に高く、キャンベルジュニアとサトノアレスを最後の最後で上回ったのも、2,3着の2頭よりもトップスピード持続力が高い分だったといえます。
オープン初挑戦で5着に敗れた洛陽ステークスについては、稍重の発表以上に重たい馬場で、11.8-12.3-11.8-13.0とL1で激しく失速するレースでした。ここで苦しくなってしまいましたが、高速馬場が予想される安田記念に関してはノーカウントでいいでしょう。
その前の3連勝が、L2高速持続→L2高速持続→L2高速失速と、仕掛けが遅めで最後まで軽いスピードが要求されるレースでした。
京王杯も馬場が軽く、この馬自体はL2まで仕掛けを待ったことからも、負荷のかからないレースでの強さが目立ちます。
安田記念は前半から速くなりやすく、例年の流れだと前半で追走に脚を使う分だけラストで苦しくなりそうです。
しかし、今年はあまりペースが上がらない可能性もあるため、前半イーブンくらいのラップになり、自身は中団からスローラップで追走できれば、結構怖い存在です。
L1の負荷が軽い流れになれば、馬券圏内まで届くかもしれません。
2着17キャンベルジュニア
スタートは少し立ち遅れる形でしたが、押して中団の位置を取りに行きます。
道中はムーンクエイクの一列前で進め、外を回す形で直線に。早めに追い出しますが、エンジンがかかったのは坂を上ってから。L2地点でじわじわとムーンクエイクとの差を広げ、前に迫ります。
残り200mを過ぎてからも、大きくばててはいないもののジリジリとしか伸びず、前を交わしたところでムーンクエイクとサトノアレスの強襲を受けます。最後まで止まりませんでしたが、ムーンクエイクに交わされたところがゴールでした。
キャンベルジュニアに関しては、キャラクターがはっきりしています。
瞬発力はあまりないですが、11秒台半ばの中間速の持続力には非常に長けています。わかりやすいのが準オープンでの2勝で、16関門橋ステークスでは
12.5-11.7-12.0-11.3-11.4-11.9-11.5-11.6-11.6
と、向正面のL6地点で早くも最速ラップとなり、ここから11秒半ばの脚を使い続けて圧勝しています。
2度目の準オープン勝ちだった17幕張ステークスも、中山マイルで前半から速くなり、11.7-12.1-11.5-12.0とトップスピードの絶対値を問われない持続戦で完勝。
中山マイルが得意なことからもわかるように、全体的なスピードが要求されるレースに滅法強いです。
京王杯も全く淀みのないラップで、この馬の持続力の高さがフルに活かされました。
ムーンクエイクに敗れた原因は、高速馬場への適性でしょう。キャンベルジュニア自体が高速馬場で好走したのが初めてで、成長の余地も感じられるものの、基本的には自身の上がりが34秒台になるようなレースがベスト。
そのため、こちらはムーンクエイクとは逆に、前半から速くなって後半は少しタフな持続戦になった方がよさそうです。
G1のレベルでは、一緒に好走する可能性は低く、どちらかを買うか両方消すかの判断になりそうです。
3着01サトノアレス
ゲートの出が悪く、序盤から後方の位置取り。最内枠だったので、道中は内でじっくりと構え、4コーナーで慣性をつかって外に振ります。
前はキレイに開き、坂の上りを終えたL2地点でスパートすると、あっという間にムーンクエイクを捕えかけます。しかし、並びかけてからのL1の伸びがイマイチでした。ムーンクエイクにぴったり馬体を合わせるところまではいきましたが、ここから失速し、ムーンクエイクに再度突き放されるばかりかキャンベルジュニアを捕らえられずに3着でのフィニッシュとなりました。
京王杯でL1で伸びが鈍ったように、L2地点での強烈な爆発力は魅力的ですが、L1ではどうしても少し脚が甘くなってしまいます。
2歳時のベゴニア賞→朝日杯フューチュリティステークスの2連勝が、どちらもL2高速失速戦。失速幅も1秒近くで、L2で一気にペースが上がっても楽に対応できますが、その分使える脚は短いです。
東京でのここ3走も、すべて最後の最後に脚色が少し悪くなるので、なかなか悩ましいところ。
好走レースは前半がスローのレースばかりで、その上でサトノアレス自身は後方追走策を取っている(ゲートが悪いので取らざるを得ない)ので、序盤はできるだけゆっくり流れて終いの爆発力に賭けるレースがしたいです。
例年の安田記念ですと、追走にスピードを使ってしまいそうなので微妙。今年がスローになったとしても、最後に止まってしまうところからアタマでは買えません。
ただし、2,3着に突っ込んでくる可能性はあるので、3連系のヒモには入れざるをえないかな、と考えています。レベルが拮抗した今年の安田記念では、少し厳しいと思うのですが・・・。
7着09ウインガニオン
スタートは少し飛び上がるような形。1200の先行馬であるセイウンコウセイが隣にいたため、これよりも後ろからになります。それでも押してポジションを取りに行き、2列目の最内を追走します。
直線では最内を突こうとしましたが、トウショウピストと内ラチの間が空かずに、外に切り替えます。しかし、外にいたラインスピリットの手応えがよく、トウショウピストに併せに行く形を取ったため、この2頭の間をつけずに結局最内に進路を切り替えなおします。
そこからはじわじわと伸びたものの、勢いをつけてきた差し馬にはかなわず、僅差とはいえ7着に敗れました。
ウインガニオンの場合は、ラップ的な適性もありますが、季節的な要因の方が大事でしょう。ここまできれいに夏だけ連勝して、他の季節では案外という馬は珍しいです。
また、時期的に左回りが多いこともありますが、未勝利以外の7勝はすべて左回り。夏で唯一大敗した15不知火ステークスが小倉でのレースですので、左回りの方がベターなのでしょう(不知火は1800だったので、距離的な問題もありましたが)。
ラップとしての補足としては、先行力のある馬ですが、ハイペース適性が高いわけではありません。昨夏の3連勝は、超スロー→超スロー→ミドルでのもので、マルターズアポジーとは違って、前半から厳しいペースを作って後続の脚を削ぐレースではなく、ペースを落としこんで直線の瞬間の反応で出し抜く形が勝ちパターンです。
通常の安田記念だと少し難しいですが、今年はアエロリットとのポジション取りが済めば、ペースは落とせる可能性が高いです。
G1で勝負になるのはここしかないでしょうし、本気度はどの陣営よりも高そうで、不気味な存在です。アエロリットとの枠順次第では上位評価する可能性もあります。京王杯スプリングカップも、直線でフラフラするところがあったので、もう少し上位との差は詰められたでしょうし。
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