2018年の宝塚記念過去レース・上がりラップ分析ページはこちら
過去レース分析・コースの特徴
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
14 | L3 | 低速(11.7) | 持続(0.4) |
15 | L3 | 高速(11.0) | 超失速(1.4) |
16 | L3 | 低速(11.9) | 失速(0.8) |
17 | L3(※) | 低速(11.7) | 持続(0.5) |
18 | L2 | 低速(11.7) | 失速(0.7) |
(16,17は稍重、残りは良)
(最高速度:11.0~11.4は高速、11.5~11.9は低速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0.3~0.5は持続、0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
想定上がり:L3低速失速
上半期を締めくくるグランプリ・宝塚記念。
梅雨に重なる時期のレースだけに、最大の特徴は最高速度が低速になることです。
過去5年で高速上がりになったのは15年だけ。この年は確たる逃げ馬がいない中、積極策を採るカレンミロティックが出遅れて、前半1000m通過が62.5秒の超スローペースとなりました。例外といってしまって構わないでしょう。
また、速度が上がらない理由として、馬場状態だけでなく超ロングスパート戦になるということも挙げられます。過去5年の前半1000m通過タイムと、その後のラップタイムを以下に記します。
14:62.4-12.1-12.0-11.8-11.7-11.8-12.1
15:62.5-12.7-12.5-11.7-11.0-11.6-12.4
16:59.1-12.4-12.3-12.2-11.9-12.2-12.7
17:60.6-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2
18:59.4-12.0-11.8-12.1-12.2-11.7-12.4
11.0~11.4を赤、12.5~を青にしてみましたが、ほとんどの区間で色がついていないように、11.5~12.4の低速区間が後半は延々と続きます。
息を入れる区間が後半にない、他のG1では滅多にみられない特殊な流れが宝塚記念のラップ特性となります。
中距離G1でここまでのロングスパート戦になるレースは、ほとんどありません。
有馬記念が近い流れになることもありますが(グランプリに強い馬がしばしば出てくるのは、ラップの親和性があるためと言えます)、有馬記念はコーナー6つ戦なので展開が澱みやすく、超スローの上がり勝負になることもしばしば。
そのため、スローペースのG1級レースでトップスピード負けする馬の台頭が起こります。宝塚記念が初G1になる馬が多いのも、上記のような理屈があるためです。
ただし、昨年の有馬記念は後半6ハロンが12.2-11.6-11.8-11.8-12.2-12.9と、終いの失速幅が大きい以外は近い流れ。
ここで2着だったレイデオロは、ベストはトップスピ―ド持続型ですが、その絶対能力の高さでそこそこ走れると思われます。適性がピッタリというわけではなく、絶対能力でカバーしているだけなので、◎にはしたくないですが。
今年は最内に入ったキセキのペースになるでしょうが、この馬は緩めずにペースを作る馬。特にL3から踏み込んでスピードを出し切って、終いは失速しながらもしのぎ切る競馬を得意としています。何か1頭にいつもやられてしまいますが・・・。
川田騎手は土曜も積極的な競馬が目立ったので、今年の宝塚記念は、向正面からペースが上がり始め、L4の3コーナーでスピードが一旦緩み、短い直線区間となるL3でトップギアに。そこからゴール前までトップスピードが続き、最後の坂で失速するレースを想定します。
Twitterで散々つぶやいていますが、L1地点での落ち込み幅がかなりキツいのが今の阪神。L1は12秒台半ばくらいまでスピードが落ちると思われます。
ただし、かなりタフな馬場で差し馬の脚も削がれるので、ゴール前は先行馬がなだれ込む形になるのも今の阪神。内の馬場も良さそうなので、内枠・先行馬を重視します。
予想【自信度B】
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◯04アルアイン
▲02レイデオロ
△07マカヒキ
△10ノーブルマーズ
馬連BOX◎,2,4
3連複◎-2-4
3連単◎→2,4→2,4,7,10(7,10は抑え)
3連単2,4→◎→2,4,7,10(7,10は抑え)
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頭の可能性が一番高いかと言われると微妙ですが、軸として一番信頼できる馬を◎に。
昨秋から、それまでのイメージを一変させる走りでの好走が続いています。G1でL4~L5からスピードを上げて、L3で最速に持ち込み粘り込む競馬での好走が3度。
府中の高速馬場でこその競馬かと思っていましたが、前走で中距離ならばコース不問ということを証明してみせました。
2走前の5着がどうしても気になるところ。パワーのいる馬場で、11.6-11.8-11.8-12.2-12.9とL5最速の超ロングスパートに持ち込みましたが、他馬がついて来なかったために消耗戦に持ち込めませんでした。
また、この時は内ではなく外の方が伸びる馬場。経済コースを通るメリットが少なかったのも、この馬にとっては良くなかったです。
今回は内の方が伸び、後続の脚も削がれやすい馬場状態でのレースになります。適性的にはもう少し速い時計が出る馬場の方がよさそうですが、今回の条件を一番味方につけられるはず。
しっかりと主導権を取って競馬をしてくれれば、大崩れはないでしょう。連軸としては最適です。
その他の馬
レイデオロは、結局どの条件がいいか判然としませんが、有馬記念やホープフルステークスからもタフな馬場でも問題なさそうです。ドバイでは2年連続で崩れてしまいましたが、今年は逃げて明らかに気が散っていたので参考外。内から捌き切れれば当然チャンスでしょう。
アルアインは、前走大阪杯で久々のG1勝利。11.8-11.4-11.6-12.5とキセキらしいペースに対応して、内からギリギリ差し切りました。右回りだと、雨の影響が強かったシンザン記念・菊花賞以外は必ず馬券になっています。器用な馬なので、インコースにこだわることの多い北村友一騎手とも相性はよさそうです。前回の人気から考えると飛びつきづらいですが、適性的にはメンバーNo.1といってもいいでしょう。
あとは、3着候補を2頭。マカヒキは、3歳の時とは別キャラで、トップスピードが足りないもののジリジリと長い脚を使ってという競馬でソコソコ走っています。終いで周りが苦しくなった時の差し込みは考えられます。
ノーブルマーズは、条件はピッタリですが、昨年のように完璧に立ち回って3着といった力関係。枠が難しいところですが、なんとか内に潜り込めれば一発はあるでしょう。