チャンピオンズカップの枠順が発表されました!これから3回は全馬の簡単なレビューを書いていきます。
まずは1~6番の内枠勢。1枠に序盤のペースのカギを握る2頭が入りましたね。この2頭の出方によって、ペースが大きく変わってくる可能性があります。ともに行き脚に難があるタイプだけに、展開を少し読みづらくなったような気がします・・・。
今回から各馬の近3走の上がり要素(最速地点・最高速度・失速度合)に色をつけてみました。
チャンピオンズカップで想定される流れと同じ要素は赤色、異なる要素は青色にしています。
今回想定する上がりはL4・高速・失速~超失速です。
3つとも赤色がついているレースは、今回と比較的近い流れだと思って見ていただければと思います。
それでは、チャンピオンズカップの全馬短評第1弾、1番~6番のレビューです!
01番コパノリッキー
最内枠は最悪・・・なんとしてでも行き切るしかないか
コパノリッキーの個別分析ページはこちら
これは苦しい枠順を引いてしまいました。陣営はかしわ記念で2年連続1枠で勝ってて縁起がいいというコメントは出していますが、本音は嫌なところを引いてしまったと思っているでしょう。
今年のかしわ記念はスタートで遅れたものの、うまく外に誘導した武豊騎手のファインプレーがあってこその勝利。頭数も多くなり、隣にこれも前に行く選択肢を取るであろうケイティブレイブがいるので、選択肢が限られそう。
この頭数の最内では外に持ち出すのは難しそうなので、ゲートを普通に出れば逃げを打つことになるでしょう。トップスピードと反応の良さが武器なので、ペースを落として直線入り口でのスパートを狙いたいですが、外から積極的に動きそうな馬も多く逃げ切りは困難でしょう。
いっそのことJBCスプリントくらい出遅れて、後方外目から勝負をかけてみても面白そうですが、カフジテイクやノンコノユメといったこの手の競馬が得意な馬もいますし・・・
私はこの枠でバッサリ消すことにしました。
02番ケイティブレイブ
これも序盤の進め方が難しくなった。砂をかぶっても競馬がスムーズにできるのか
ケイティブレイブの個別分析ページはこちら
コパノリッキー同様ケイティブレイブも内枠は両手をあげて歓迎というわけにはいかないでしょう。決め手はある馬なので、前に壁を作って直線での反応で勝負できればいいのですが、そういった競馬の経験はありません。
もともと逃げていた馬ですし、差して競馬になった大井の2戦も外々を回してのもの。砂をかぶった時にどういった反応になるのかがわかりません。リスクを考慮すると、これもある程度出していかざるを得ないのではないでしょうか。
適性的に合っていないと考えている馬なので、外枠を引いたときにヒモに入れてもいいかな、と考えていました。内枠なら思い切って完全に消してみたいです。
03番ミツバ
気ムラなところがあり信頼は置けない。上がり適性も噛み合っておらず・・・
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/03 | JBCクラシック | 大井 | 2000 | 7 | 3 | L2 | 低速 | 持続 |
17/09/30 | シリウスS | 阪神 | 2000 | 2 | 8 | L3 | 低速 | 超失速 |
17/07/17 | マーキュリーC | 盛岡 | 2000 | 1 | 1 | 不明 |
(JBCクラシックは重、マーキュリーCは稍重)
気難しいタイプで、シリウスSのように勝負どころで急に反応がなくなってしまうようなところのある馬です。これもおそらく砂はかぶりたくないタイプで、前に馬を置かずにスムーズにレースを進めた方がいいので、内枠はマイナス。
適性的にはL2最速戦がベスト。JBCクラシックも強敵相手に善戦しましたし、マーキュリーCも自身の上がりが36.2と軽いものでした。また、ブリリアントSもL2高速失速戦。
16ブラジルカップのように突然の大逃げで押し切るなど、気分が乗れば適性の幅も広そうですが、基本的には直線のスピード勝負型で、今回はあまりよさそうな条件ではありません。
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04番ノンコノユメ
前走は復活の兆し。大外ぶん回しで展開待ちか。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/11 | 武蔵野S | 東京 | 1600 | 7 | 4 | L2 | 高速 | 持続 |
17/02/19 | フェブラリーS | 東京 | 1600 | 4 | 7 | L3 | 高速 | 持続 |
16/12/29 | 東京大賞典 | 大井 | 2000 | 4 | 4 | L2 | 高速 | 失速 |
(16東京大賞典は重)
16帝王賞後に去勢手術を行いましたが、それからしばらく低迷が続いていました。思い切って長期休養に出して、復帰戦の武蔵野Sが4着。この着順でもまだまだ物足りないですが、ひところに比べればだいぶ良くなった印象を受けました。武蔵野SはL4地点でかなり緩んで、先行馬が絶対的に有利だったのでこの着順ならまずまずだと思います。
今回は内枠を引きましたが、コーナーでの加速力はあまり高くなく、内でレースの流れに合わせて進出するよりは思い切り外に出して勢いをつけたいところ。テン乗りのクリスチャン・デムーロ騎手がこの馬の良さを引き出せるかがポイントですね。
上がり的には最速地点より失速度合が大事な馬で、失速戦になると突っ込んでこれるいわゆるバテ差しタイプの馬。流れ自体は向くと思うので、3連系の馬券を買うならばヒモには入れたい1頭です。
05番メイショウスミトモ
ラップ適性は合いそう。堅実に脚は使うので、良馬場なら3連系のヒモ候補。
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/09/30 | シリウスS | 阪神 | 2000 | 11 | 1 | L3 | 低速 | 超失速 |
17/09/17 | ラジオ日本賞 | 中山 | 1800 | 12 | 7 | L4 | 高速 | 超失速 |
17/08/13 | エルムS | 札幌 | 1700 | 9 | 11 | L4 | 高速 | 失速 |
(ラジオ日本賞は不良、エルムSは重)
シリウスSでは、古川騎手を背に低評価を跳ね返す走りで重賞初勝利。今回古川騎手はテイエムジンソクに騎乗のため乗り替わりとなりますが、勢いをつけてのG1挑戦です。
シリウスSは61.6-62.3と若干前半が速いレース。上がりは12.3-12.0-12.5-13.2とL3地点から速くなり、L1で一気に減速しています。オープンの3勝はどれも失速戦で、L1では13秒前後かかるタフなレース。終いははっきり落ち込んだ方が強みが活きます。
2,3走前はL4高速失速~超失速戦で大敗していますが、馬場が全体的に軽かったのがこの馬には厳しかったようです。重・不良馬場では良績に乏しく、乾いた馬場でこそ。
16阿蘇Sが早めのマクリもあり11.4-12.0-12.6-12.9というL4超高速超失速戦で、これを快勝しているように良馬場ならL4高速失速戦はベストです。
テイエムジンソクと走った北海道3戦以外は着差はどれも小さいですし、ベストに近い流れなら複勝圏内の食い込みはひょっとしたらあるかも。おそらく最低人気クラスでしょうし、3着限定なら少しだけ買ってみても面白そうです。
06番モルトベーネ
直線まで仕掛けを待てれば安定しているが、テイエムジンソクが天敵
近3走ラップ
年月日 | レース名 | コース | 距離 | 人気 | 着順 | 最速 地点 |
最高 速度 |
失速 度合 |
17/11/05 | みやこS | 京都 | 1800 | 4 | 5 | L3 | 低速 | 失速 |
17/09/30 | シリウスS | 阪神 | 2000 | 4 | 11 | L3 | 低速 | 超失速 |
17/04/15 | アンタレスS | 阪神 | 1800 | 3 | 1 | L2 | 低速 | 持続 |
この馬はアンタレスSを見てもらえれば分かりやすく、L2低速持続戦と今回想定するL4高速失速戦とは全く異なる上がりで重賞を勝っています。
5走前のアルデバランS1着と6走前の東海S2着も、L2低速持続戦とL2低速失速戦。2度目の準オープン勝ちの16花のみちSもL2高速失速戦と、はっきりL2最速戦向き。仕掛けは直線まで待ちたい馬です。
このタイプはテイエムジンソクとの相性は最悪で、早めにペースを引き上げるテイエムジンソクがいると脚を溜められずに良さが活きません。実際、みやこSも1.5秒差の完敗。
適性がはっきりしているので、合わないところでは厳しいけれども、合えば力を発揮できる馬。この馬に合いそうな条件まで様子見です。今回は無印です。