2018年の桜花賞過去レース・上がりラップ分析ページはこちら
過去レース分析・コースの特徴
年 | 最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
14 | L3 | 高速(11.4) | 失速(0.7) |
15 | L2 | 超高速(10.7) | 失速(0.8) |
16 | L2 | 高速(11.3) | 持続(0.3) |
17 | L3 | 低速(11.5) | 超失速(1.3) |
18 | L2 | 高速(11.3) | 持続(0.3) |
(17は稍重、残りは良馬場)
(最高速度:~10.9は超高速、11.0~11.4は高速、11.5~11.9は低速)
(失速度合:最速地点とL1の差が0.3~0.5は持続、0.6~0.9は失速、1.0~は超失速)
想定上がり:L2超高速失速
阪神芝コースは、桜花賞に向けて馬場が劇的に回復しています。
先週の大阪杯が2分を超える決着だったように、時計がかかるレースが多く、特にL1では12秒を超える失速馬場になっていました。
しかし、土曜は特に上がりの面で劇的な改善がみられています。阪神牝馬ステークスは47.9-45.7のスローペースで、12.1-11.0-11.0-11.6と3ハロンのトップスピード勝負になりましたが、終いの失速幅も小さくなっています。上がり3ハロンはサトノワルキューレが32.8で、残りの馬が上がり33秒台とかなり馬場が軽くなっています。
明日は天気が微妙なようですが、多少の雨では影響の出ない高速馬場と言えるでしょう。先週までの重い馬場から一変しており、騎手の意識が追いつかない可能性もあります。
その上で、今年の桜花賞は逃げ馬不在。エールヴォアが内枠を引いたことで積極策を示唆していますが、中距離タイプだけにどこまでペースを引き上げられるかは微妙です。
ジュランビルが外から先行、これらに人気を二分するグランアレグリア・ダノンファンタジーがどこまで絡んでいくかがカギとなりますが、前半のペースが例年より遅くなる可能性が高いです。
桜花賞は、古馬戦線のようにL3最速戦にならず、直線に入ってからラストスパートとなるL2最速戦になることがあります。今年のようにスローペースになると、4コーナーからスピードが上がってもトップスピードに乗るのに時間がかかるため、L2最速となる可能性が高いです。
軽い馬場・スローペース・仕掛けの遅いL2最速となれば、最速地点では非常に高いトップスピードが求められます。4年前にレッツゴードンキが逃げ切った時が、最速地点10.7と究極のトップスピードになっていますが、これに近い速度が問われるでしょう。
以上から、何よりも最速地点でのトップスピードの高さを重視した予想にします。超高速上がりになるとその分の反動がL1に出るため、トップスピード持続力はあまり必要ないでしょう。
また、京都と比べて4コーナーで馬群が広がりづらい阪神で、スローペースの馬群が凝縮した競馬となることが考えられます。そのため、直線を向いてスピードをしっかりと出し切れるポジションが必要となります。
具体的には、コーナーでスピードが上がりきらないことからも、前に行ける馬(1列目・2列目の外)・外枠・大外一気に賭ける馬の方が買いやすいです。馬群突破は難しくなるはずです。
予想【自信度A】
単勝・複勝 ◎
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究極のトップスピードの高さだけなら、粗削りでも強く狙いたい馬がいます。
デビュー戦は、13.5-11.7-10.6-11.1と新馬戦らしい直線だけの競馬でした。スタートは微妙でしたが、押っ付けると反応が良すぎるくらいに動き出して2番手を確保。直線では、ほぼ馬なりで最速地点の10.6を走って、最後は抑える形となりました。
2戦目の内容で人気が上がりきっていませんが、48.3-47.7の平均ペースでかかりっぱなし。このレースもスタートの劣勢を挽回しようとしたところ、必要以上に反応してかかってしまいました。道中でかなり消耗してしまった結果、直線では伸びきれませんでしたが、今回の桜花賞とは直結しないペース・馬場だったのでノーカウント。
圧巻だったのが3戦目。前走の反省からか、スタートからガッチリと抑え込んで最後方からの競馬。12.3-12.0-11.1-11.5という上がりラップでしたが、4コーナーでも動かさずに完全に直線からの競馬。
しかも大外を通す形で距離損もありましたが、直線だけで(目視ですが)7~8馬身の差を余裕で詰め、最後は流してゴールイン。
L1での伸びは非常に高く、おそらく10秒台を2ハロン連続して使っています。ここまでのトップスピードの高さがある馬は、他にクロノジェネシス・ビーチサンバのクイーンカップ組とアウィルアウェイくらいです。
上記3頭ではなく本命馬を選んだ理由は、前走の競馬からも大外一気にこだわるであろうデムーロ騎手の手腕です。スローで外を回すのは不利ですが、トップスピードの高さを信頼した乗り方を前走で完全に掴んだと思われますし、腹を括ってスピードを出し切る競馬を目指すのがデムーロ騎手の適性と合っています。
小細工なしの競馬をしてくれれば、今の馬場なら持ち味がフルに活きるでしょう。取りこぼしは考えられますが、思ったよりも複勝がつくので単複勝負にします。
その他の馬
クイーンカップ組の2頭は有力。クロノジェネシスはトップスピードの高さ・瞬発力は世代No.1クラスですが、内枠ははっきりとマイナス。瞬間の反応が武器なので、前が開けてこその馬。先週の大阪杯で悲願のG1制覇を果たした北村友一騎手ですが、良くも悪くも枠なりのポジションで競馬するのが持ち味なので、外に出したいクロノジェネシスとは微妙に噛み合っていない気がします。
ビーチサンバも、アルテミスステークスでのシェーングランツや阪神JFでのダノンファンタジーとの比較で、一瞬のスピードには長けています。ただ、使える脚が短いのでどうしても何かに負けてしまいます。今回も安定して走るでしょうが、あくまでヒモ候補です。今回は単複なので買いませんが。
アウィルアウェイは、ドスローでのトップスピードの高さをデビューからの3戦で発揮していますが、前走でイメージとは全く違う前向きな競馬をしたのがどちらに転ぶか。スローでも折り合いがついて、2列目の外につけられるならば非常に怖いですが・・・。